猪原 亮

高知県在住。チーム・CATホッグチェイサーズ(海猫)、ショア馬鹿いけいけ2号団所属。

海でスズキ、イカ、青物、フカセ釣りを展開中。



《 秋だ!サーフに行こう2020−その2 》


こんにちは。このレポが出るころには12月となり、「冬」と言っていい頃になっていると思いますが、まだまだ暖かい南国高知です(笑)。
前回は今季初アカメを釣ったものの、その後、サーフの形状が変わってしまったため、パターンを見失って終わってましたが、その後も魚を追い詰めることができず、彷徨う日々が続きました。
まあ、彷徨うといっても日にせいぜい1〜2時間のサーチしかできないので、魚が居てもその時間に行き当っていないだけだったかもしれません。
その後、低気圧の通過やまとまった雨の影響で、またしても理想的な河口の形状に徐々に戻ってきたので、このチャンスをものにするべく、ひたすら短時間勝負を挑みました。


10月初旬とは違い、水が出たおかげで、かなり広範囲に河口からの流れが効いたエリアが広がっています。これは昨年の爆釣パターンに近い状況と判断し、流れだしの上流側から探っていきます。
タックルはお馴染みのサーフェッサー98に12ポンドナイロンにサラナMAXチャートバックパールです。今シーズンは、得意のゴーストマーブルを封印し、他のカラーでも心折らずに使い続けることで、自分のカラーへの先入観をスクラップすることが目標です。
海側を回遊する魚群を当てるために、まずコンタクトポイントを探します。流れがぼやける辺りまで一通り探ってみますが、何も当たりません。もう一度上流に戻ります。先行者は数人いますが、運よく自分の想定するエリアよりさらに上流側で釣りをされているので、広々とエリアを探れます。


上流側に戻った数投目。ダウンクロスで投げた強めの流れの中、沖側でスコーン!とバイト!きたきたきた!!巻いて巻いて充分竿に重みが乗ったところで、アワセを入れます!
アワせた瞬間から鰓洗いが始まります。重量感もさほどではありません。ヒラかな?グリグリグリっと速攻で勝負がついたのは、80ジャストくらいのヒラ。今シーズン初のランカーヒラです。コンディションは普通体型かな。太ってはいません。まだ食い込めてはいないようです。




魚は居る。ということは、ベイトも居るってことです。何かは分かりませんが、おそらくこの時期ならコノシロでしょうか。魚の反応があったので、しばし同じ立ち位置で粘ります。反応があった前後10mほどの範囲を、アップクロス、クロス、ダウンクロス、と投げ分けていると、またしてもアタリ!
巻きアワセを食らわす前から魚が跳ねています。オートフッキングです(笑)。そんなに大きくないヒラの様です。さらっと上がったのは60ちょっとのヒラ。


前のヒラのように、あんまり太ってはいません。むしろ痩せてるかな。あんまり食えてなさそうな姿を見ると、ベイトも豊富なわけではないかもしれません。
また、ヒラがメインで釣れるということは、ここはアカメのメインスポットとはならないのかなと。自分の感覚では、アカメが釣れるところではヒラが釣れることはありますが、ヒラがメインで釣れるところではアカメは当たらない、といった感じです。あくまで数少ない自分のヒットパターンなので、そうじゃないこともあると思いますが、まあ、ポイントを見切るための口実ってところです。詳しくは内緒です(笑)。


その後、数日頑張って通いますが、アカメには行き当りません。ただ、何回か結構いい重みが掛かってからバレる。掛かってダッシュしている間にバレる。ということが数回ありました。もしかすると、その内いくつかはアカメだったかもしれませんが、釣り上げなければ何とも言えません。今年はフッキングのタイミングを上手く取れていないようです。
その間も、自分より上流には常に常連の先行者が居ます。「あっちは釣れているのだろうか?」と気になるので、ちらっと話を聞きに行きます。するとなんと、ここ数日でメーター越えのアカメからヒラが複数匹釣れていたとのこと・・・そっちだったのか・・・自分は昨年のパターンが頭にあったので、そのポイントに固執してしまい、サーチを怠ったエリア、時間帯ではしっかり魚が釣れていたのです。
まあ、あくまで一人でのサーチですから、どうしてもカバーできない部分は有りますが、いやしかし、どうして少しでも様子を見に行かなかったんだ、と悔やまれます。
そのパターンも自分が聞いた頃にはほぼ終息していた模様で、よく有る、あとの祭りってやつです。ただし、今後に向けての良い判断材料にはなりました。でも、これからはおそらく自分の狙ったスポットがメインになってくると踏んで、次のチャンスに期待します。


とある週末、朝の時合い狙いで暗いうちから狙いのスポットを目指します。流れだしの形状、水量ともに申し分なし。ただ、やはり休日なので、自分が狙ったスポットには既に人が入っています。
しかし、狙いのエリアとしてはその少しはずれでも大丈夫と踏んで、先行者のもとに行き挨拶して隣に入れてもらおう、と近づいたとき、その先行者の方が何やら掛けました!
結構引いてます。これは・・・アカメなんじゃないか?数分のファイトで上がったのは、70クラスのアカメ!うおお、釣れてるじゃん!やっぱ自分の見立ては合ってたな、と。祝福と挨拶をして、自分もその方から十数メートル離れて投げ始めます。群れが入っていれば、連発するかも、と期待します。ルアーは、サラナMAXのチャートバックパール。
数投した時、波打ち際でコツンッ、とアタリ!乗りませんでしたが、フロントフックにリーダーが絡んでます。ヘッドアップでの食い損ねかもしれません。魚は居る!狙いは波打ち際から15m程度の範囲と絞って、ショートキャストで狙います。



そしてもう数投した時、着水し、ベールを起こそうとしたら、バチバチバチッ!とラインが弾かれます!「な、何事!」と思い、スプールを抑えてフッキングします!ファーストランは結構なトルクでドラグが出ます!水面で食ったので、ヒラかと思ったのですが、この引きは間違いなくアカメです。
場所を荒らさないように、すぐに下流側へ数十メートルダッシュして魚を離します。その後はセカンドランも無いようなので、一気に勝負を掛けます。波打ち際に横たわったのは、80クラスのアカメ。




メジャーを当てると、82p。体高が凄く、パンパンのスーパーコンディションです。前回のアカメから約1か月、ようやくたどり着いた自分にとってのクオリティーフィッシュです!今年は苦戦するだろうと思ってはいましたけど、さすがに長かったな〜辛かった。。でも、この魚がすべてを吹っ飛ばしてくれました。
弱らすといけないので、そそくさと写真を撮って、波打ち際で蘇生してリリースすると、元気よく水しぶきを上げて泳いで行きました。さあ、次釣ろう!まだ魚は居るぞ!!
と、先ほどの立ち位置に戻ろうとすると、また隣の人が掛けています!これもアカメの様です!下流に走られたようで、自分と入れ替わります。
これは群れが入ってるな、と。まだ釣れるぞ。と元の立ち位置に戻り、キャスト再開です!


波打ち際に狙いを絞り、ショートキャストで数を撃ちます。食う場所が近くなら、フルキャストする必要は全くありません。短く打って、網を張るつもりで魚に遭遇する確率を上げます。
その数投目、波打ち際の引き波の抵抗を感じながら泳がせていると、ゴン!という明確なアタリ!そのままリールを巻きながら穂先に重みが乗ったところでフッキング!
しっかり乗りました!ヘッドシェイクしているので、口にしっかり掛かった模様です。そこからファーストランが始まります!今回のはさっきよりも重量感があり、なかなか止まりません!サイズアップした様です。
30mほど走ったところでランが止まったので、反撃します!青物ファイトで培ったショートピッチ・ハイスピードポンピングで一気に間を詰めます。これをすることで、劇的にファイト時間を短縮できます。今回は下流側で先行者の人がファイトしているので、立ち位置を変えずのファイトです。

波打ち際まで来たところで、ちょっとセカンドラン。なかなか手ごわいな!しかし、メーター越えって感じではなさそうです。
ブレイク付近での攻防を制し、水面に浮いたのはさっきより少し大きめのアカメ。浜に引き上げると、フロントフックが分厚い下唇にしっかりにフッキングしていました。かんぬきじゃないけど、まあ80点ってところですかね!





メジャーを当てると、ぎりぎり90アップの91p。しかし、こいつもスーパーコンディション!すごい体高で、体幅もパンパン!海の回遊個体なので、尾鰭もデカい!よく引く訳です。このままのコンディションで120pあれば、確実に30sオーバーになるでしょう。いつかそこに辿り着きたいものです。
この個体も、サッと撮影を済ませ、蘇生すると元気に戻っていきました。もしかするとまだ釣れるかもしれない、と次を狙います。ただ、メータ以下のサイズとはいえ、さすがに2本のアカメとファイトしたので、先糸は伸びきっていると判断し、しばしラインシステムの組み直しです。だいぶ空が白んできたので、あまり時間はないでしょうが、ここを怠ると次にラインブレイクしかねませんので、しっかり直します。


システムを組み直して、再度狙います。しつこく波打ち際を攻めていると、目の前の水面が弾けます!うお!喰いあげた!!と思った瞬間、上下非対称の尾が水面を叩いたのが見え、フッとルアーの抵抗が消えました・・・サメ?またかよ?切れた??
糸を回収すると、ファイティングリーダーの12号が斜めにスッパリ・・・せ、せっかくのヒットルアーが・・・まあ仕方ないです。魚が湧いてるときは、やっぱりサメが居る可能性も高いのです。


夜中の時合い狙いの時も、気分転換に投げたハルカ145に小さめのサメが食った時もありましたので、警戒はしていたのですが(警戒したところで、どうしようもありませんが(笑))、さすがに一口でスッパリ切られるとは思ってもみなかった事態でした。致しかたなし。


その後、日が明るくなると反応も消え、この日の釣りは終了。最後はヒットルアーが無くなってしまうというというアクシデントもありましたが、久々のアカメゲットで、しかもワンチャンスで複数匹釣れたのは嬉しいものです(複数匹釣ったのは何年ぶりかな?)。サーフでは初めての体験。貴重な時間でした。

さて、次のチャンスにはどんな魚が掛かってくれるのか。自分が納得できる記録級との出会いに向けて、これからも日々精進です。


● 使用タックル

ロッド サーフェッサー98
リール ツインパワーXDC5000 XG
ライン ナイロン12lb+リーダーフロロ8号+ファイティングリーダー12号
ルアー サラナMAX・チャートバックパールハルカ145Fカタクチレッドベリー



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