猪原 亮

高知県在住。チーム・CATホッグチェイサーズ(海猫)、ショア馬鹿いけいけ2号団所属。

海でスズキ、イカ、青物、フカセ釣りを展開中。



《 来シーズンの肥やしに〜早春のトロピカルゲーム2020 》


ようやくコロナウィルスが収まってきそうな今日この頃、まだまだ油断はなりませんが、少しずつ釣りを再開していきたいなと思っているところです。

と、いかにもコロナウィルスの影響で釣りを自粛していたような書きぶりですが、実際は3月下旬に仕事の異動があり、引き継ぎと新しい職場での仕事に慣れるために四苦八苦していて、釣りどころではなかったというのが本音です。

もちろん今でも四苦八苦中で、今年は釣りに行ける回数が極端に減ってしまいそうなことに危機感を感じているところです。やっぱり、釣りに通いこんで得た感覚というのは、行かなくなればどんどん失われていきますので、その感覚を取り戻すにはまた一からやり直し・・・自分との長い戦いになります。


それはさておき、今シーズンも真冬のルーティン・エバゲームを楽しめたのですが、異動による多忙でレポを書けなかったので、賞味期限切れの話題ですが、来シーズンの肥やしに出来ればということで、今回ようやくレポします。

昨年はデカいロウニンエバ、ギンガメエバ、カスミエバを一夕の短時間で釣りあげ、エバ・グランドスラムを達成できました。今年もやったるで!と気合を入れて、夕方短時間の勝負に行ってみました(ほんとは一日釣りたいのですが、どうあがいても家庭の事情で1〜2時間しか時間が取れないのがもどかしいです)。


この釣りは、釣り場の潮が速ければ速いほど、その流れの脇のよどみにベイトが溜まり、エバたちがそこに密集するので、釣りやすくなります。ただ、昨今の黒潮大蛇行のおかげで、県西部には黒潮の分枝流がなかなか安定して流れてくれないので、この条件を読むのが大変難しい状態です。

WEB上で閲覧できるいろいろな観測情報から、たぶん良い潮が入っているのでは?と思いこの日もポイントに入ってみましたが、潮は意外と流れていません。ただゆっくり東へ向けては流れているので、潮が全く動いてない、または西に流れているよりかは幾分ましな状況です。


あとは魚が居るかどうか、ルアーを投げてみるだけです。たまたま隣の磯の出っ張りに別のアングラーの方も居て、その方がジグを投げているようだったので、自分は毛色の違うルアーとして、得意のサーディンランをチョイスしてみました。カラーは大好きなレッドヘッド。

出来る限り遠投し、ダイブ&ポーズで広く探ります。一投目で、サーディンランの周りにダツのチェイスを確認しました。ダツが居ることは、少しポジティブ要素です。ベイトが居るってことです。そして、それを食べるプレデターの活性が良い可能性も示しています。

ただ、気を付けなければいけないのは巨ダツです。糸の途中に噛みついたり、ルアーの前にアタックしてリーダーをプツプツ切っていきます。僕の大事なサーディンランがこれまでどれだけやられてきたことか・・・今回はこのレッドヘッド一個しか持ってないのでなおさら緊張します。


数投していると、何やらサーディンランの後ろに小さなモジリが出ているように見えます。ダイブさせ、その後浮き上がったところでステイさせると、モヤモヤ〜と水がわいています。何か居る!けど活性が悪いのかな?

動きを変えてみます。ダイブ&ポーズの誘いだしでモジリを確認したところで、ハイスピードの水面スキッピングです。これは昨年の爆釣時に良い魚を引きずり出してくれた方法。ただ、やってみるとモジリさえ起きません。あれ?今回は違うのか?ではでは、次にチェイスを確認後、移動距離を抑えた小刻みなドッグウォークを入れてみると、「バシャ!」と足場から15mほどのところで水面がはじけました!小さめだけどなんか喰ったぞ!

ゴリゴリゴリっ巻きアワセでそのままぶち抜いたのは、50p近いカスミエバでした!いきなりカスミエバを釣ったのは初めての経験だったので、素直にうれしい!今年もしっかりエバはいてくれました。今日のこの感じはスローだったのね。しかし、このカスミアジのブルー・・・綺麗ですね〜。やばいくらいに綺麗な青です。




昨年の夏から秋にかけては高知県内では、20〜30pカスミエバや65pはあろうかという、成魚サイズのカスミアジが沿岸の定置網に入っていたので、今年はカスミアジの当り年か?と思っていたのですが、ギンガメでなく最初にカスミが釣れたことで、それが確信に近づきました。


さあ次々、とサーディンランを投げると、今度は動かし始めから積極的に水面でバシャバシャ追ってきます!今の一匹が暴れたことで、群れの活性にスイッチが入ったのかもしれません。すぐにドッグウォークに切り替えピタッと止めると、水しぶきがサーディンランを飲み込みます。

ゴリゴリと巻きアワセしながらそのままぶち抜くと、なんとまたカスミエバ!ちょっと小さめの45pくらい。



この活性ならミノーで食うか?とサラナに替えて少し早目のリトリーブでただ巻きすると、これにもカスミエバ!これはまたちょっと小さめかな?!しかし、カスミエバしか居ないのか?と思えるほどの釣れ具合です。

この後ミノーには反応がなくなったので、サーディンランに戻すとまたしてもカスミエバ!これはまた45pくらいかな?

この後、4尾のカスミを釣り、タイムアップ。今年はカスミエバの年でした。こんな極端なこともあるもんですね。でも綺麗なカスミエバをたくさん釣れたので大変満足でした。


さてさて、また今回の体験も今後の肥やしになっていくことでしょう。昨年のヒットパターンはダイブ&ポーズからのスキッピングでしたが、今年は移動距離短めのドッグウォーク。いろんなパターンがあるのだと改めて認識できたことが収穫でした。来シーズンはどのような状況に出くわすことができるのか、楽しみにその時を待ちたいと思います。


● 使用タックル

ロッド ロッキーショア11f
リール ツインパワーC5000XG
ライン 12lbナイロン+フロロリーダー8号
ルアー サーディンランサラナ



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