猪原 亮

高知県在住。チーム・CATホッグチェイサーズ(海猫)、ショア馬鹿いけいけ2号団所属。

海でスズキ、イカ、青物、フカセ釣りを展開中。



《 3匹目のドジョウ(アカメ)を求めて 》


明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

とは言いましても、今回の内容は旧年中のものです。
前回のレポで2匹目のアカメというドジョウを釣って、型も大きくなったので、まだまだいけるんじゃないのか?!と意気込んでいたのですが、次の日から海は時化模様となり、河口サーフは波が高い状況が続きました。その時化の中頑張ってみましたが、サラナが波に揉まれてリーダーから切れたり、波打際の巻き込みで砂に埋まってロストしたり、と散々な目に遭いました。貴重なサラナマックスを2個も無くしてしまったのです。


途中、県外出張もあって、久々に時化明けの早朝、暗いうちから河口に立ってみると、「あれ?!河口ねー(無い)じゃん!」これまで河口の右岸側に抜けていた河口が埋まっており、左岸側へ開通してました。しまった〜!とすぐに左岸に車で移動。大幅な時間ロスで、夜が明けかけています。

10分ほど浜を歩いて河口の流れだしに着いたころには、だいぶ明るくなっていました。ただ、明るくなっていたので海の状況ははっきりとわかりました。河口の流れだしと浜の間にあるヨレ付近に、かなりの数のコノシロと思われるベイトの波紋が立っています・・・「き、来た!とうとう待ちに待った祭りが来たかもしれん!!」とすぐにサラナマックス・ゴーストマーブルを結びます。


サラナを準備しているうちに、宴が始まりました。コノシロの群れが水面ではじけ、その周りに大きなモジリが多数出ています!

10m位のショートキャストでさっとサラナを潜らせ、モジリの中をデッドスローで通すと、ガンッ!といきなりのバイト!前回のアカメを教訓に、これからは全部巻きアワセで対応です!

ジャジャジャッ!とドラグが出ましたが、すぐさま止まります。そんなにデカくはないようです。バットを入れてグイッとこちらに頭を向かすとすぐ水面に魚が出てきました。ブリです。速攻で浜にずり上げます。80pもないかな?



ファイトしている間にもボイル、モジリが多発しているので、すぐにリリースして次に行きます!

またショートキャストして、デッドスローをしていると、何者かが波打ち際まで引き波を立て追っかけてきて、ガツン!とバイト!その瞬間、大きな尾鰭が水面を叩きました!「サ、サメじゃー!」しかもデカい・・・尾鰭のサイズから、たぶん2mはあると思います。

ギュイーン!とドラグが鳴きます!これはこれで楽しいけど、こいつに時間を浪費されるのはツラいと思い、ドラグを締めてちょっと強引にファイトします。しかし・・・2m級のサメのパワーは半端じゃありません。100m位引きずり出された先で、フッ・・・っと軽くなりました。ダブルラインが擦り切れてました。たぶん尾鰭付近でずりずりと擦れたのでしょう。時化で新しいゴーストマーブルを無くし、殿堂入りしていたボロボロのゴーストマーブルをせっかく出してきたのに、速攻でロストしてしまいました。なんてことを・・・


まあでも、祭りならカラーは関係ないかもしれないと思い、システムを組み直してからは、ずっと使わずに残ってた予備の落ちアユカラーを使います。


改めて、コノシロボールの少し先に打ち込みます。すると、潜らせているそばからスコーン!とこっちに向かってくるようなバイト!XGギアのリールでハイスピード巻きアワセをかまします!グングン首を振っている感触が伝わってきます!しかし走りません。魚はすぐ波打ち際まで来ています。え?スズキ?上げてしまうよ?とバットを入れて浜にずり上げたのは、またブリでした・・・ほっそー・・・棒ブリです。しかも尾鰭の上葉が欠損していました。

だからあんまり引かなかったんでしょうね・・・口にはしっかり掛かってましたが・・・サーフで釣りしていると、必ず尾鰭が欠損したブリを年に何回か釣ります。サメと一緒に泳いでいて、噛まれちゃうんでしょうか?磯では尾鰭が切れた個体なんて釣ったことないんですけどね。速攻リリース。


さあ!次行きましょう!落ちアユカラーでも釣れたので一安心!今の魚はほとんどラインに負荷がかかっていないので、システムを組み直さず、すぐにキャストです!これまで完全なるワンキャスト・ワンヒットです。

このキャストではどうか・・・っと、食わなかった・・・まあ、そんなこともあるさ。さあ、ネクスト・キャスト!そして、そろり、そろ〜りと巻いてくると、ドバッ!と水面まで喰いあげるバイト!掛かった何者かは、いきなり水面で飛沫をあげながら左へ左へ疾走します!なんじゃこれは!左へ疾走したままぐるっと半円を描いて波打ち際まで来たので、魚の正面まで走って距離を詰め、一気にずり上げると、なんとまたサメ!これはメーターちょいだったので、なんてこともありませんでした。

サメもびっくりしたのか、胃がひっくり返って口から出てきてます。サメは異物を飲み込んでしまったとき、胃を反転させて中のものを吐き出す行動をしますが、ルアーが口に掛かった衝撃で勘違いしてしまったのでしょうね。リリースです。

少し離れたところでも、同時に同サイズのサメを釣っている人がいました。相当サメが居るんだな・・・嫌だな〜。


この嫌な予感が的中します。何投かキャストしていると、またしても強烈なアタリとともに上下非対称の大きな尾鰭が水面をぶっ叩きました・・・またサメや〜しかもデカい。やめてくれ〜。。今度のサメは走っている最中にテンションが抜けました。ルアーのちょっと上からリーダーがプッツリです。飲まれてしまうと歯に当たって、12号のナイロンなんてあっさりです。ああぁぁ・・・持ってきていたサラナマックスを全ロストです。

仕方なく125を使いますが、バイト無しでタイムアップの7時です。この日は帰宅後、すぐに仕事へ赴きました。


手持ちの新しいサラナマックスが全部なくなってしまいましたが、もう一個ボックスの奥にさらに昔に殿堂入りしたボロボロのゴーストマーブルがありましたので、それを持って翌朝も出撃です!完全にクリアーになっているので、貫通シャフトが錆びているのも分かるくらいボロボロです(笑)。←新しいの買えよ!!

翌日は、僕の祭り情報を聞きつけて、同僚二人が参戦です。僕はこの日、6時半過ぎには終了しないといけなかったので、少しでも長い時間釣りをしようと、真っ暗な5時からサラナマックスを投げていましたが、暗いうちは何も反応がありませんでした。

夜が明けてくると、だんだん波打ち際がざわつき始めました。この日は前日に増してコノシロが多いようです。朝一から寄せ波でコノシロが数匹打ち上がってきます。水中で相当なプレッシャーを受けているのが分かります。居るぞ居るぞ、今日も祭りじゃ〜!!

ただ、この日はコノシロが多すぎて、モジリのある波打ち際へキャストしても反応を得られません。コノシロは掛かってくるのですが・・・これはいかん。波打ち際はコノシロが多すぎて、魚にルアーが見えていないと判断し、少し遠めにルアーを投げます。


波打ち際から20mほど先、河口からの流れが効いている辺りにキャストし、少し巻いてくると、ゴツッとサラナのリップがブレイクに当たったのを感じました。そこから少し巻くと、ブルブル、ゴツゴツとコノシロがあたります。このブレイクの向こうならコノシロが薄く、ルアーがプレデターの目に留まるだろうと、狙いを少し沖目に替えてキャストします。

数投していると、ブレイクにサラナがゴツッと当たった瞬間に、ガンッ!とかなり重たいバイト!ゴリゴリとそのまま巻きアワセをすると、魚が反転して一気に沖へ走り出しました!よっしゃ―狙い通り!!

30mほど一気に走ったのち、水面で大きな鰓洗いをしました!こ、これはスズキじゃない!たぶんアカメ!しかも結構デカそう!!ただ、まだちょっと薄暗いのではっきりと魚体が分かりません。相手はまあまあサイズのアカメと想定して、ゆっくりファイトします。フックもしっかり口に掛かっているのか、ひんぱんに鰓洗いします。こうなるとこちらも楽です。頭の向きをしっかりコントロール出来るので、セカンドランもほぼ無しです。


少しすると全身が水面から飛び出るジャンプを見せてくれました!間違いなくアカメです。たくさん鰓洗いしてくれたので、だいぶ消耗したと判断し、さあ勝負を掛けようと、一気にバットを入れます。波打ち際まで寄せて、数回、浮かせては潜り、浮かせては潜り、を繰り返したのち、観念したのか水面にその姿を現しました。良い型です。浜にずり上げると、メーターは軽くあるようです。久々のメーターアップです。




めちゃくちゃファットボディの見事な魚体です。フックもフロントがかんぬきにばっちりでした。前回の反省を活かせた結果です。針を外して波打ち際で蘇生させていると、同僚が写真を撮ってくれるというので、久々のブツ持ち写真を撮ってもらいました。

長さは手尺で5つ半くらいなので110p無いくらいでしょうか。重さは持った感じですが18s前後といったところ。何で18sだと分かるかと言いますと、毎日抱っこしたりしている我が息子の体重がジャスト18sなのです。毎日何度も抱き上げたり、持ち上げたりしてますからね。結構正確なはずです。まあこの感じだと、仮にこのアカメがほんとに18sだとしたら、25sまでのアカメならば、しっかり口に掛かるとそこまで苦戦はしないかな、と感じました。良いシュミレーションができたので感謝、感謝です。


このアカメ、肩の部分に何やらタグのようなものが付いていたので、タグフィッシュかと思ったのですが、よく見ると銛の先が肩にめり込んでおり、タグかと思ったものは銛に付いているケプラー系のラインが硬化したものでした。一度突き人に突かれたのを引きちぎって逃げたんでしょうね。結構太いケプラーだったので、それを引きちぎるすごい力、そしてすごい生命力ですね。

さすがに銛先を抜くとダメージが大きすぎると思い、ケプラー部だけカットして、リリースしました。ありがとう、アカメっち!!3匹目のドジョウをゲットできました。さあ、4匹目はさらなる大物を釣り上げることができるのか?!チャンスはまだ続きます。

システムを組み直し、再度キャスト!同じ狙いで数投していると、今度は水面まで突き上げるようなバイト・・・って、あれ?昨日もこんなバイトあったよな、と思ったら・・・やっぱりサメでした。これもメーターちょいです。残念!この日はこれでタイムアップ。




まだ祭りは続くはず、と次の日も行きたかったのですが、出張が入ったので、行けたのは明後日。さて、先日も祭りが開催され、来ていた人のほとんどがブリをゲットしていたということだったので、今朝も祭り確実だなと思っていたのですが・・・夜が明けてくるとコノシロの波紋が全く見えません。

あれ?あれれ?かろうじて波打ち際でバシャッ!と出てごぼう抜きしたのは50pクラスのヒラセイゴでした。この日はこれのみ・・・


それ以降、数日通えど、完全にベイトが姿を消し、魚信も途絶えてしまいました。たった3日間の祭りの開催でした。短かった・・・もうちょっと楽しみたかった。また来シーズンかな。ただ4匹目のドジョウは諦めません。さらなるサイズのアカメを求めて、これからも釣りを続けるのみです。


● 使用タックル

ロッド ブローショットボロンサーフェッサー98
リール ツインパワーXDC5000XG
ライン ナイロン12lb+リーダー8号+ファイティングリーダ12号
ルアー サラナマックス・ゴーストマーブル、落ちアユ



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