古谷 英一

スミスフィールドスタッフ



《 トップチヌゲーム!スレっからしフィールド攻略!! 》

夏本番、今年は各地で異常な暑さを記録していますね。長い梅雨が明けたと思えば、猛暑日の毎日。体調管理に非常に苦労させられますね。皆さんも、十分にご注意下さい。

さて今回は、大量の見えチヌがスレっからし状態の地へ。見えチヌが多いフィールドは、とにかく警戒心の強いチヌが多いのが特徴ですが、ここは見えるだけに人も多いフィールドです。
そのため、ちょっとした事で逃げ回るチヌばかり。食性に訴える釣りで数を釣る事が、ハイシーズンには難しくなります。

実際に、今回も雲による影が水面を動けば、一気に散らばっていきます。さらには、ルアーが上空を通過しても逃げるし、ラインが見えるのか?ラインに驚いて逃げる始末。かなりのハイプレッシャーフィールドです。
これは、今に始まった事ではないのですが、昔から見えチヌが多くて、手を焼く魚が非常に多いフィールドです。それに加え、今回は午前中にボーイスカウトのイカダ下りのイベントと重なり、最悪のコンディションとなりました。


イカダよりも先行して下る・・・というのも考えたのですが、じっくりと釣りが出来ないので、とりあえずは人為的プレッシャーのない小さな河川へ。
時合いとしては、満潮からの下げ始め。最上流から海へ下りながらの釣りです。そして、キビレの反応はポツポツ、小さいながらヒットしてきます。
本来であれば、少し潮位が下がってからのポイントなので微妙な反応ですが、河口付近へ辿り着く頃にはいい時合い。49cmを筆頭に数匹キャッチ。



本命ポイントには、ベストな時合いで入ります。夕マズメと重なり、無駄な人為的プレッシャーを受けているとは言え、期待の出来るタイミング。もちろん、私達が入る前にも誰かしら入って打ってる事でしょう。
大量に浮いているチヌの中から、チヌペンFWで少しでも好奇心旺盛のチヌを探します。ワイドなアクションはここのチヌには不評ですが、小さなクイックなアクションや引き波アクションには興味を示すチヌがチラホラ。ただし、ラインが先行してチヌに向かう角度は全て散ってしまいます。
反応するチヌに対して、アプローチ方法をシビアに考え、少しでも違和感を与えない釣りが必要に。でも、これさえ守れば、最初のうちは比較的イージーにヒットしてくれます。ただ、釣っても釣っても49cmを超える事のない、粒揃いのチヌ達(汗)。少し、ワガママな悩みですね。




ヒットが続けば、流石にチヌの警戒心も一気に高くなります。ここからが、数を伸ばす努力。
基本的には、時間を空けるのが、最も効果的ですね。魚も入れ替わりが期待出来ますし、直接的なプレッシャーは一旦ですが減ります。ただ、今回の様に遠征で、しかも夕マズメの時間帯となれば、余裕がなくなります。
そこで大切なのが、ルアーローテーションです。私が今シーズン行っているのが、チヌペンからの大美蝉というアピールを抑えつつ、シルエットを小さく見せる事。トップへの釣りに拘れば、このルアーはかなり有効なアイテムです。そして、駄目押しの黒鯛大将とAR-リグのショートフォールですね。
今回は、このローテーションで数匹追加!普通に釣りをしていれば、おそらく出会う事がなかったかもしれないチヌをキャッチ。もちろん、全て49cm止まりですが(笑)。


ローテーションについて少し。
今回はチヌペンFWとTラバを主軸に探っていきました。ただ、Tラバのフワリとした動きを見切りやすいスレっからしのチヌばかりで、FWの細かなアクションとスンッと立ち上がってポーズを取るメリハリに、好反応を示してくれました。
ただし、これも数匹釣って場が荒れると、警戒心が強くなり逃げ惑うばかり。そんな状況に大美蝉を投入!動きで見せて食わせる形では警戒されすぎるので、じっくり見せて食わせるパターンで攻略です。
アプローチとしては、流れに対してダウンクロスにキャストして、流れに載せて流し込んでいきます。これは、ラインが水面を叩く事で警戒されない為と、出来る限り周囲のチヌにも警戒されない為です。
あとは、流れに乗せつつシェイク!水面に小さな波紋が残る程度の小さな動き、しかも回数は多いと見切られるので3〜6度ほどの波紋。そこからテンションフリーで流す。これの繰り返しです。流す時間は、チヌの反応に合わせて、興味を失いそうなタイミングまでじっと我慢して流す釣り。
これで気持ち良くチュポッと、水面の大美蝉を消し込んでくれます。とにかく、動かしすぎない事が、大きなカギになりました。



そして最後は、黒鯛大将とAR-リグのコンボですが、あくまでも水面から数十cmのレンジを的確にフォールで攻めます。着水と同時にテンションフォール、すぐにリフトして再びテンションフォール。出来る限り見えチヌの目の前で行う事で、リアクションで口を使ってくれます。
本来であれば、ボトムを叩いて引き出すのがこのワームの釣りですが、とにかく水面へ全てのチヌが浮いているので、ボトムを攻めても無反応。より軽いウエイトで、なるべく水面近くを攻め、より目の前を通す釣りを心掛ける事が、フォローの釣りですね。


こんな苦労しなくても釣れる場所はいっぱいあるのですが、たまにはこんな偏屈なチヌ達を攻略するのも楽しいですね。しかも、アベレージはずば抜けていいので、サイズを狙う釣りとして頭をフル回転させるのも最高ですね。
狙いの50cmオーバーは、今回は出ませんでしたが、48cm、49cmのチヌばかりが揃いました。釣っても釣っても同じサイズばかり、というのも珍しいのですが、まだまだ50オーバーのチャンスはゴロゴロしてそうです。
トップチヌのハイシーズン、皆さんもデカ見えチヌ探して、近くの河川を散策路してみて下さい。その際には、違ったアクセントを加えられるルアーもボックスに忍ばせておいて下さい!


【タックル】

ロッド・・・ダンシングブリーム翔DB-SH72
リール・・・2004番
ライン・・・PE0.4号
リーダー・・・フロロカーボン12lb
ルアー・・・チヌペンFWチヌペンTラバ大美蝉黒鯛大将+AR-リグ



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