【鰆】
魚偏に春と書いて鰆(サワラ)。春が旬と思われがちな鰆だが、秋から冬に旬を迎える美味しい魚である。遠州灘では少し前から若魚のサゴシが釣れ始め、今ではメーターオーバーの鰆までがサーフを回遊するようになった。小魚を追って接岸し水面に出ることも多い鰆は、釣り場でも比較的気配を感じやすい魚でもある。動きが速く小さな群れで行動することが多いため、喰わせられないとイライラすることもあるが、一旦ルアーを咥えるとその走りは凄まじく、一気にドラグを出されて沖に走られるなどファイトも楽しい魚である。
この魚の魅力は引き味だけに留まらず食味でも釣人を魅了する。刺身はもちろんのこと、少し炙っていただくと香味も加わり大変な美味である。味噌に漬けても、煮付けてもいい万能魚で、今や私の中ではソルトシーズンのNo.1のターゲットになっている。
今年の遠州灘は秋に入り小型の青物が好調であったのだが、サゴシや鰆はなかなか姿を見せてくれなかった。12月に入りようやく釣果情報だけは聞こえてきたが、狙って釣れるほどの数ではなかった。水温も未だに高く、ベイトがなかなか浜に入って来ないことが影響しているのだろうか?
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