猪原 亮

高知県在住。チーム・CATホッグチェイサーズ(海猫)、ショア馬鹿いけいけ2号団所属。

海でスズキ、イカ、青物、フカセ釣りを展開中。



《 落ちアユシーズン・イン〜河川内かサーフか…悩ましい〜 》


春のレポから、だいぶ経ちました。仕事が忙しく、またまた文章書きたくない病が発病していたこの夏でした。

これではいかん!と、何かレポ書かないかん!と重たい腰を上げ、ようやく秋の落ちアユシーズンに入ったホームグラウンドの河川に行ってきました。


昨年はアユが沢山いて、密度効果もあってサイズも小さく、スズキたちにとってはバクバク食べやすいサイズだったので、多くのスズキが釣れたもんです。サイズも50〜80サイズまで、さまざまでしたが、仕事終わりの夕方の短時間勝負でも楽しめました。

そのレポは??あ、いや、ちょうどそのころ文章書きたくない病にかかっていたもんで・・・ということで、今年はしっかり書きたいところです。





今年のアユは昨年よりだいぶ数が少ないので、大きく育っています。その分、初期は産卵場も上流に形成されやすく、またサイズも大きいのでビッグベイトへの反応がいいでしょう。ただ、その上流域は産卵場を保護するために、広いエリアが禁漁区になっていたりするので、釣りができるエリアはその下流となり、下流に産卵アユが挿してくるのもシーズン中盤以降かなと感じていました。大水が出れば別ですけどね。

11月中旬に入り、いつも行くポイントに夕方入ってみます。朝の出勤時に狙いの瀬周辺にシラサギが集まっていたのを確認したので、おそらくアユが産卵しに入ってきているはず。それを喰いにどんな魚が入ってきているのやら・・・期待が膨らみます。

ルアーは昨年からよく釣っている、ハルカ145Fのカタクチレッドベリーです。この時は月夜だったので、このカラー。闇夜の時は視認性が上がると思われるパールチャートを使います。昨年はアユが小さく、ジャストマッチなサイズでしたが、今年はどうでしょうか。竿は、ブローショットボロン・リバーサイダー86に3000番のリールに8lbナイロン+フロロ6号のリーダーです。

まあ、今年はサイズが大きいと言っても、中には成長しきらなかった小さいのが混じっているはずですし、潮アユという汽水域で育つそんなに大きくならないアユも産卵しに居てるはずです。そしてそんなアユほど遅い時期の一番下流側の瀬で産卵します。そんな小さいアユほど、魚にとってはイージーに喰いやすいはずです。



ヒラセイゴ55p
一投目、瀬の流れ落ちにキャストし、ドリフト気味にブレイクラインに流し込みます。スコーン!と一気に引っ手繰るアタリ!一投目から幸先良いですね〜!すごい鰓洗いとジャンプ!小さいけど、幅のあって元気なスズキです・・・が、あれ?幅ありすぎじゃないですか?ギンギラギンじゃないですか?

ヒ、ヒラセイゴ・・・なぜ君がこんな上流で?!昨年までは一回も釣ったことなかったのに・・・完全な淡水域ですが、どうして?

話には聞いていたのですが、高知市中心部にある浦戸湾に注ぐ河川や浦戸湾内では、結構ヒラ率が高まっていて、かなり上流でも釣れるとは聞いていました。しかし、こんなに高低差のあるホームグラウンド河川で釣れるとは思ってもみませんでした。

55p程の体高のあるヒラ。リリースします。もっと大きくなって磯で会おうぜ。君には川の中は似合わんよ(笑)。最近はたしかに春のセイゴ釣りをしても、マルセイゴましてやタイリクセイゴに至ってはほとんど釣れず、釣れるのはほとんどヒラセイゴです。

そのような状況を考えると、小さいときから、前2種よりは明らかに遊泳能力も捕食能力も高いので、近年の水温上昇も伴ってか、動きの遅いマルやタイリクを駆逐してヒラスズキがニッチを独占しているのではないかと思う今日この頃です。


さてさて、次行きましょう。同じポイントでは反応が無いので、その上流のチャラ瀬の流れ込みがある水深30pほどの合流点を探ってみます。ショートキャストで合流点の上流にキャストし、ちょうど一番掘れた落ち込み辺りにハルカを流し込みます。

するとヌゥ〜と重くなるようなアタリ!ありゃ、ナマズか?!と思いフッキングすると、その勢いで口を開けたままガボガボガボガボッと足元まで上がってしまいました。ちょっとガリ痩せな50cmチョイのマルスズキでした。

マルスズキ50p

うーん、まだ食い込んでない様子です。その後、少し粘ってみましたが反応なし。昨年ほど食いが続かず、ポイントにいれっぱなの単発なので、群れもあんまり入ってないみたいです。移動します。


今度は道路からアクセスの良い少し上流の堤防からのポイントへ。ここは少しアユのサイズがデカいかもしれないと思い、スミスミノーの中で最もバルキーボディーのサラナマックス・リップカットチューン(自作)のイワシレッドベリーを投げます。なぜ、イワシレッドベリーかって?それは、お腹が赤いからです。落ちアユは体の側面は黒っぽいですが、お腹はオレンジが強く出ますので、レッドベリーのルアーが釣れる気がするのです(オレンジじゃねーのか?、と突っ込まれそうですが・・・)。側面の色がイワシだなんて気にしなくていいのです。あくまで僕の気分です。

そしてリップカットしたことで、水面下30p以内の浅い瀬でもトレースできます。竿もサラナマックスを投げるためと、食った時にゴン太のフックをしっかりフッキングさせるために、サーフェッサー98に持ち替え、リールも4000番台に12lbナイロン+8号フロロリーダーに持ち替えます。


マルスズキ75p
浅い瀬の落ち込みから少し流芯側のブレイクラインへさしかかったとき、ゴバッ!!と水面が割れました!少し間をおいてフッキングします。サラナマックスはデカいので、少し間をおいて口の中に落ち着かせてからアワセたほうが口にしっかり掛かる気がします。

なかなか激しく抵抗し、あがってきたのは、まるまると太ったマルスズキでした。75p程でしょうか。こいつはいいサイズでした。


ただ、ここも単発で終わります。うーん、ぱっとしません。このような釣りを、その後2日つづけたとこで、あまり釣果も芳しくなかったので、河口のサーフに狙いを変えてみることにしました。この時期コノシロが入っていれば、祭りが起こるかもしれません。

ただ河口のサーフは引き潮がセオリー。この時のタイミングで引き潮を狙おう思うと、仕事終わりでは早すぎたので、家に帰って、ご飯を作って、風呂に入り、子供を寝かしつけて、茶碗洗い、風呂掃除、洗濯物干しを手伝い、嫁さんの機嫌を取ってからの出撃となりますので、どうしても22時過ぎの出撃に・・・もうサーフは人がたくさん来てるのでは?引きの時間ももうあんまりないじゃないか・・・と思いながら、サーフを走ります!


案の定、すでに7人ほど人が入っています。釣れてるのかな??一番端っこにいる人に話を聞いてみます。「今日何か釣れてますか?」「いやあ誰も釣ってないね。でも一応この潮周りは来ておかないといかんしね」と、考えることはみんな一緒です。

釣れていないのか〜と、若干気を落としながら、少し広いスペースがあるところに入れてもらいました。

サーフではこの時期、大型のヒラから、アカメ、ブリ、ヒラメの可能性があり、特に自分はアカメのJGFAラインクラス別ジャパンレコードを長年狙っているので、いつものサーフェッサー98に12lbナイロンタックルです。リーダーは矢引きの長さの8号のフロロリーダーの先にファイティングリーダーとして、ナイロンの12号を50pほど接続します。これは、もし大型のアカメが掛かったときに、鰓周りや背びれの巨大な棘でリーダーが切れないようにするためです。

なんでナイロンの12号なのかって?それは・・・たまたま手元にあったからです(笑)。ファイティングリーダーは、太ければなんでもいいのです。フロロの12号でもナイロンの14号でも、あればそれでいいのです。メインで使うサラナマックスは、リーダーの如何に関わらず、しっかり潜り、しっかり動いてくれます。ただ、メインラインの12lbナイロンとの繋ぎは、8号くらいの太さがベストなので、そこはバランスを取っています。

サラナマックスのカラーは、実績のゴーストマーブルです。サラナマックス自体、往年のアカメキラーと言われるルアー達の中でも有名なルアーですが、その中のゴーストマーブル。こいつは僕の中で一番の実績カラーです。僕はあまりカラーにこだわりが無い方なのですが、この色だけは、磯でもサーフでも河川内でも、ものすごく僕を助けてくれたので、大変信頼しています。これ使って釣れなかったら魚は居ないと判断します(笑)。


さて1投目、サーフではあんまりフルキャストはしません。高知のサーフは波打ち際が急深になっていますので、結構手前で食ってくる確率が高いからです。ただ、ルアーがしっかりブレイクに差し掛かるくらい潜らせるための「引きしろ」が必要なので、力まずに投げれるくらいの距離は投げる必要があります。

着水から少し速めのリトリーブで潜らせて、スローリトリーブに移ると、意外と河口からの流れが効いているのか、抵抗が大きくどんどん下に流されていきます。そしてゴツッとブレイクにあたった瞬間、カン!っと瞬間的なアタリがあったので、思わず即フッキングします!「マジか!1投目って初めてじゃね?」と心で思っていると、ヘッドシェイクの感覚が伝わった後、いきなり沖に突っ走ります!

5,6m一気にドラグが出ました!これはスズキ類じゃない。アカメかブリです。その後の引きはジリジリと2,3m引き出しては止まる感じなので、ブリではなくアカメの様です。


相手が分かったので、一気にサーフェッサーのバットを入れて、寄せに掛かります。流れの抵抗を受けて少し下に流れますが、バットを入れたサーフェッサーのパワーを舐めたらいけません。関係なくゴリゴリ寄せます。あっという間にサーフに横たわったのは、73pのアカメちゃんでした。


アカメ73p

 

久々のアカメです。年に一回はどうしても会いたい魚なので、サイズは小さくとも大変うれしい結果です。そして、やっぱサラナマックス・ゴーストマーブルっすね。良い魚を連れてきてくれます。ゆっくりと蘇生し、リリースします。


この日は、この一発で終わりました。サーフでアカメが釣れちゃいましたからね。川の中よりサーフかな、これからは。でもサーフはいつも釣れるとは限らないし、これがたまたまで、これからずっとボウズを食らうかもしれない・・・そしたら川の方が絶対当てになるな〜うーん・・・悩ましいところです。

続く・・・


● 使用タックル

河川内

ロッド リバーサイダー86
リール ツインパワー3000番
ライン ナイロン8lb+フロロリーダー6号
ルアー ハルカ145Fカタクチレッドベリー、パールチャート
サラナマックス・リップカットチューン・イワシレッドベリー

サーフ

ロッド サーフェッサー98
リール ツインパワーXDC5000番
ライン ナイロン12lb+フロロリーダー8号+ファイテイングリーダーナイロン12号
ルアー サラナマックス・ゴーストマーブル



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