古谷 英一

スミスフィールドスタッフ



《 トップチヌ検証の日々 》


今年のトップチヌゲームは、色々と検証の日々。前回のトップチヌの記事では、カラーについて書かせて頂きましたが、今回もその続き?フィールドを数カ所回ってみました。その結果のご報告と、新たな試みをご紹介してみたいと思います。
もちろん、様々な条件などもあると思いますが、それが当てはまってくるか?少しずつ検証の結果をご紹介していこうと思っています。
今回は複数のフィールドで試した内容をご紹介しておきます。


鹿児島市内河川河口部

近場の河川へ釣行。ただ、夕マズメ満潮のその下げ潮、短時間勝負でした。日が暮れるまでの30分ほど、集中してキャスト。
狙うのは最河口の堤防。シャロー側から流芯へアプローチして、シャローエリアを探る感じです。移動はほぼせずに、同じエリアをカラーローテーションのみで探っていきます。
各カラーを順番にローテーション。角度を変えて数投おきにローテです。

ただ、チヌから反応は一切なし。全カラーをローテするには時間が足りないので、同系色は省きつつ、チヌペンTラバとチヌペンFWを取っ替え引っ替え。
そして、前回のチニング記事で注目していたチヌペンFW・Mクリアーレッドにチェンジした1投目、いきなり水面炸裂!その2投目、同じコースでヒット!!
この日は、これで終了でしたが、注目度No.1のチヌペンFW・Mクリアーレッドのみの好反応を体感しました。


いちき串木野市河川汽水域

鹿児島を襲った大雨の2日後、いちき串木野市へ。この日は午前中のみ。満潮からの下げ潮の2時間の釣行。
若干、濁りが残り、少し増水してはいるが、釣りには支障はなさそうなコンディション。ただ、ベイトの存在はほぼ確認出来ない状況です。


この日も、カラーローテーションをメインに様々なカラーを試していきます。そして、すぐにチヌペンTラバにチェイス。しかし、この一回きり。同じコースをカラーローテでチェック。最終的にはチヌペンFW・Mクリアーオレンジにてヒット!注目度No.2でキャッチでした。
その後もローテしながら、徒歩で探っていくのですが、基本、足場の少し高いフィールドのため、チヌの動向がかなり良く観察できました。チヌの活性が少し低い事と、満潮から下げ潮って条件もあったと思いますが、チヌのチェイスや捕食にもクセがかなりありますね。そして、カラーによってもそれが大きく変わる事も発見。


まずチヌペンTラバの場合、チェイスしてきたチヌはルアーの後方へ常に定位し、ルアーのアクションに対して反応はするものの、ポーズではTラバへ興味を示す動き。これは、商品開発でも考えられたら事でもありますが、Tラバの動きがバイトを誘発する要因です。確実に口を使わせる為のアピールになっています。
しかしチヌペンFWに関しては、ルアーの動きに対して機敏に動き回るチヌ。ルアー後方だけではなく、左右の横へも動き回るチェイスが多かったです。ルアー全体を目視しつつ、バイトのタイミングを計っている感じですね。複数でチェイスしてくると、それぞれのチヌが激しく動き回り牽制しあうシーンが多々ありました。
そしてカラーに対してですが、明らかに違う反応をしてくるのが、チヌペンFWのMクリアーレッドとMクリアーオレンジです。この2色だけは、チヌのチェイスするレンジがかなり浮いて来るのです。他のカラーがボトム近くをチェイスしてくるのに対して、この2色だけは水面に近いレンジを追ってくる事が多いのです。よって、チヌが激しく動く事で水面にモジリが発生する事も増えました。
ルアーとの距離は大切な事だと思います。しかも、他のカラーを引きまくった後で2色を投入しているので、警戒心が本来では強くなっているはずなんですが、この反応には驚かされました。しかし、チェイスは長く続く事はないので、1、2度でバイトさせなければチェイスさえなくなってしまいました。
数は出なかったのですが、このチヌの動きが観察できた事は、今後に役立ってきそうです。


南さつま市河川汽水域

大雨の増水も落ち着いた中、仕事終わりのチニングへ。この日は干潮から満ち込みですが、満ち込みの潮が上がってくるまでの1時間半ほどの釣行です。
チヌペンTラバからスタートですが、この日はバンバン出ます!バイトは水面を激しく割る事は少ないのですが、吸い込むバイトで連発です。しかし食いが浅いのか、バラシも多かったです。


もちろんチヌペンFWも投入。こちらは水面を激しく炸裂させるバイトが多発です。いちき串木野市の釣行の際に見ていたチヌのチェイスしている姿が手に取る様にわかります。あの動きの後のバイトであれば、激しい水面炸裂も当然ですね。逃しまいと確実な捕食がこちらの方が多いのかもしれません。
チヌの好奇心を刺激するという部分では、チヌペンFWの軽快なアクションは最適なのかもしれませんね。

そして今回、この爆釣とバラシ連発の中、注目カラーにひと工夫加えてみました。それが、チヌペンFW・MクリアーレッドのTラバチューンです。テイルフックをTラバへ変更する事で浮力が少し抑えられ、FWの機敏なアクションは少し殺されてしまいますが、バイトをしっかりと誘発してくれると想定してセット。これが凄い事に!
チェイスする様子が見て取れるうえ、バイトは確実なバイト。バラシなしの連発です。確実にTラバを口で捉えており、激しいバイトシーンは無くなったものの、100%のフッキング率は脱帽でした。


その後、他のTラバやFWのカラーをローテするものの、やはりミスバイトやバラシが発生。カラーとチューンがしっかりとハマると、釣果に大きく影響する事を体感する釣行になりました。


今回は、まとめて複数回の釣行をまとめてみましたが、トップチヌであってもカラーセレクトやローテーションが大切である事を実感しました。
さらには、チヌペンTラバとFWの使い分けも大切ですね。その日のチヌの反応の仕方で、Tラバの効果が確実なバイトを誘発してくれる事もあるし、FWのキビキビアクションが好奇心を刺激してくれるコンディションもあります。どんなパターンにも対応できる様に、両者を持っておく事をお勧めします。
暑いシーズンの釣りですが、それを忘れさせてくれる熱いゲーム、皆さんも近くの河口などで楽しんでみて下さい。


【使用タックル】

ロッド・・・ダンシングブリーム翔DB-SH72
リール・・・2004番
ライン・・・PE0.6号
リーダー・・・フロロカーボン12lb
ルアー・・・チヌペンTラバチヌペンFW



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