後藤 芳久

オフショア(GT、ジギング)、フレッシュウォーター(湖、サクラマス、渓流)と何でも挑戦し続けるマルチプレイヤー。そのチャレンジフィールドは国内に留まらず海外遠征にも及ぶ。
医薬品配送ドライバー。


《 シーカヤックフィッシング29(イワシの絨毯の中で) 》


シーカヤックフィッシングをやり始めた頃に良く訪れた西伊豆。一時期シーカヤックアングラーが多すぎてちょっと疎遠になっていたのだが近年あちこちでシーカヤックが出せるフィールドが増えて、それに伴いこの西伊豆も若干の静かさを取り戻したように思える。静かでのんびりした雰囲気の西伊豆がとても好きだ。

先月(4月)に来た時は良い型のオオモンハタとティップランで1キロオーバーのアオリイカを釣り上げたもののマダイは手のひら大サイズと貧果だった。

良い凪〜

この時期、アオリイカは浅場のキャスティングで狙えば良型が出そうだが4年前から自分に課した自主規制「産卵期における親アオリイカ釣りの禁止」により今月からは断念。ブリ、ワラサ系もこの時期は高確率でブリ糸状虫が居て脂も少な目なので狙わずに、マダイとハタ系を中心に攻めるタックルで挑む。


準備をしている時からいつもは沖目の水深60メートル付近で遊漁船、プレジャーボートが多いのに今日は岸から凄く近い所に密集している。何狙いなのかな?と不思議に思いながら出艇。でもすぐにその理由が判明する。浅場〜水深40メートル付近までイワシがいっぱい!「今日はもらったな」としばらく反応を追いかけて釣りをするがコツンのアタリも無い。西伊豆名物のエソまでもヒットしてこない。

イワシは艇の周りでピチャピチャと跳ねまくり特に魚食魚に追われている様子も無い。でもこんなにイワシが居てその下にハタやマダイが付いていないハズは無い!としつこく2時間ほど狙って釣れない事が分かり気も済んだ。狙いを変えてもうちょっと深場の反応、根周りを狙ってみよう。


浅場もイワシいっぱい

30メートルくらいまでイワシだらけ



TGちびマサでオオモンハタのダブル
水深40メートルにもやもやとした反応がありCBチビマサの60グラムをフォールさせていくと中層でシュルルルーと一気に加速、食った!とクラッチを入れればゴンゴンと頭を振りながらの重量感にワラサ?しかし上がってきたのはオオモンハタのダブル。なんでイワシの居ない所にこんなにやる気のある魚が居るのだろうか。しかも2匹ともシーカヤック上でエビを吐きだした。ホントに魚って良く分からない。

若い頃、釣れない時は良く魚になりきったつもりで自分が魚だったらどうするか、どうしたいかを常に考えて釣りをしてきた。しかしその都度、魚は自分の思った通りには釣れてくれない。20年くらいこんなことを考えながら釣りをしていたが、最近になって「魚になったつもりで・・・」と言う考えは全く無意味であるとの結論に達した。

哺乳類である人間の脳と魚の脳は違いすぎるのでは無いか。全然違う脳を持っているのにそもそも人が魚の気持ちを理解出来る訳が無いのでは?これに関してはまだ結論が出ないでいる。

オオモンハタのダブルヒットでまだ魚っ気があるような感じがしたがこのポイントではこれっきりでその後はノーバイト。


先月にオオモンハタの釣れた水深30メートルの根を狙うも沈黙。その周辺の岬周りの水深35〜60メートルをタイラバでマダイ狙いもダメ。先月はこの辺で小さいながらもマダイやアオハタ、ソコイトヨリが釣れたのだが。

時折ガバガバッとワラサらしきナブラが出るが今回は無視。水中にイワシのウロコがキラキラしてこれに誘われて何か回ってくるかな作戦も不発。

ここで頻繁にナブラ発生



やっとマダイヒット
大きくサイドチェンジして出艇場所近くに移動。先月こちらは全く当たらなかったのだが流し初めてすぐに700グラムくらいのマダイがヒット。タイラバにコツコツと明確なバイトがあり即アワセでヒットしてきた。

水深25メートルから60メートルまでのかけ上がりでイワシの反応は出たり消えたりだが相変わらずイワシに付いている感じはしない。同じラインを数度流してマダイらしきバラシが数回とアオハタを1匹キャッチ。このアオハタだが以前はそんなに釣れた記憶がないのだが最近は来るたびに良く釣れるようになった。でも根に付いている感じでは無くてタイラバでマダイ狙いでやっているとヒットしてくる。


ブルーのアイシャドウがステキ

最近良く釣れるアオハタ


狙うラインを少しずつ変えながらマダイの1キロクラスを1匹キャッチ。この頃からだんだんと東風が強くなりだしてシーカヤックが早く流れ出すとバイトが多くなってきた。

タイラバにガツガツと明確に当たったあとに一気にドラグをシュルルーと出して行く魚がヒット。これはマダイ良型だろう、やっと来たかと思うもしばらくやり取りをしているうちにバラシ。もう一度同じラインを流して再度同クラスをヒットさせるもまたまたバラシてしまう。

マダイ2匹目はややサイズアップ


そしてますます風が強くなってゲーム終了。うーん、この最後の2バラシさえ無ければ・・・


● 使用タックル

ライトジギングタックル

ロッド HSJ-C511
リール シマノオシアジガー1500PG
ライン PE1.5号+リーダーフロロ6号
ルアー TGチビマサCB60グラム

タイラバタックル

ロッド WGJ-SF60UL
リール バルケッタBB300HG
ライン PE1号+リーダーフロロ5号
ルアー 誘導式タイラバ60グラム



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