■危機対策と自己管理

いやぁー、すっかりご無沙汰。
6月1日の特定外来生物法以来、あんまり釣りに行っていないんだ。
『釣りにお行きなせぇ!』
なんて言っているオレが行っていないのだから、
何とも申し訳ない。
実は、とっても忙しいのである。
毎土日はほぼ満杯状態でスケジュールが入っている。
その間隙を縫って茨城県や市民団体の会合とか、
ウナギ釣りとか、日釣振茨城県支部の集まりとか、
水辺の清掃活動とか、学生の指導とか、原稿書きとか、
あれこれフェスティバルとか、悲しいほどの強行軍だったのである。

と言うわけで、釣りのネタがあまりにも少なく、
スッカリのご無沙汰となってしまったんですな。
誠に申し訳ありませんでしたなぁ。
ここらで心機一転、バス釣りに行きまっしょい!
ただ、この時期注意して欲しいのが、スズメバチである。
昨日も花室川で釣りをしているときに数匹目撃した。
実は、オレのプライベートポンド、小池栄湖があるFISH村にも、
オオスズメバチがやたらに出現したのだ。

最初は、「最近スズメバチが多いねぇ」程度であったのだが、
捕獲しているうちにその数が二桁になった。
「きっと巣があるんだよ」
誰かの言った通り、木の祠の横の土中に巨大な巣があった。
消防署員が来てくれてこの巣を除去してくれたのだが、
その出で立ちが凄かった。宇宙服のような作業着だ。
これを身につけて行うのだが、それでも刺されることがあるらしい。
げに恐ろしきはスズメバチ。

 

さて、このスズメバチだが、その種は滅法多い。
我が国の主なスズメバチとしては、以下の7種が上げられる。
オオスズメバチ(Vespa mandarinia japonica)、
ヒメスズメバチ(Vespa ducalis)、キイロスズメバチ(Vespa simillima)、
コガタスズメバチ(Vespa analis)、モンスズメバチ(Vespa crabro)、
チャイロスズメバチ(Vespa dybowskii)、
クロスズメバチ(Vespula flaviceps)、
この中で最も恐いのが筆頭のオオスズメバチである。
そう、FISH村に出没したのもこのオオスズメバチである。

体長25〜45mmと、スズメバチの中では最大級であり、
女王蜂の中には60mmを超えるものもある。
その攻撃性は激しく、強力な毒針で何度も刺しつつ
毒液を注射器のように注入する。
また、強靱頑丈な顎で食いつき攻撃相手の皮膚や肉をえぐる。
この強靱頑丈な大顎は、幼虫の餌のためのものでもあり、
コガネムシやカミキリムシなどの甲虫を噛み砕いたり、
大型のイモムシを切り刻んだりして肉団子にするために用いる。
これらの肉団子が幼虫の餌となる。

あー、原稿を書いているだけで恐ろしくなる。
しかし、実際に秋のシーズン、野山には産卵や育児のために、
活発な活動しているスズメバチが多いので、
呉々も油断召されぬように。

万が一、刺されると、約10分後から痛みや痒み、
患部の炎症と腫れ、体温の上昇などの症状が現れる。
アナフィラキシーショックやハチ毒による意識混濁に陥り、
場合によっては死亡することもある。
この場合の応急処置として、すぐにその場から離れること。
スズメバチの毒液には、攻撃フェロモンが含まれているからだ。
傷口を流水で洗い流し、注入された毒を吸い出す。
患部を冷やすのも有効な手段であるが、
アナフィラキシーショックなどを考えれば、
何よりも早く病院に駆け込むことである。

参考までに、アナフィラキシー・チェックが出来る
「アナフィラキシー対策フォーラム」と言うサイトがあるので、
紹介しておく。
http://www.anaphylaxis.jp/index_flash.html

 

スズメバチの基本的な知識を頭に入れ、
十分な注意をして秋のバスフィッシングを楽しんで欲しい。
オレッ? オレはまだ暫くは本気モードにはなれない。
実は、今年の6月初旬に痛めた右手首腱鞘炎が、
未だに完治していないのだよ。
「なが〜くかかるよ」と言われてから三ヶ月が過ぎた。
もうそろそろ・・・・・・とは思うのだけれど、
釣り仲間の話によると、完治には半年ほどかかるとのことだった。
だから、釣りの感覚が失せぬ程度にしか釣りが出来ない。
昨日の花室川釣行も感覚維持のためである。
全ては自己管理の欠落だった。

バスフィッシングはスポーツだ。
などと大層なことを言っているので、
日頃から筋トレなどは地味に行っていたのだが、
釣りを終えてからの終業点検をしていなかった。
スポーツをする前には、必ず筋肉や腱などの身体をほぐす運動、
ウォームアップをしているよね。
そして、スポーツ終了後には、
運動で疲労した筋肉や腱から疲れを和らげる運動、
クールダウンも必要なのである。
しかし、このクールダウン、終業点検をしていなかったのである。
筋肉を使う前の暖めと、使った後の熱冷ましは、
スポーツをする上でとても重要だったにも関わらず、
この20年間クールダウンはすっかり忘れて、怠っていた。

これを怠っていると、筋肉に疲労が残ったままになる。
疲れた筋肉で翌日も釣りをする羽目になる。
これでは身体に良いわけがない。
若いうちは若さがカバーしてくれたけれど、
50歳を過ぎた頃に手首や肘、肩などに障害が出てくる。
筋肉や腱、筋などの弾力が失われ、
動かすことによって痛みが伴うようになるのだ。

釣りを始める前、そして、釣りを終えた後、
簡単なストレッチや柔軟体操を欠かさずに行っていれば、
50の半ばを過ぎたとしても、
オレのような「イタタタタッ!」と叫ぶことなく、
バス釣りを楽しむことができる。
ウォームアップとクールダウンの体操は、
バスフィッシングをなが〜く楽しむために、
必要不可欠なのである。
さぁ、今日から始めよう。

欠かさずに行うべきが、手首の曲げと反りだ。
これはキャスティングの開始時と終了時に、
必ず10回ほどを行うようにすると手首への負担が軽減される。
次ぎに、両手を両の肩に置き、
肘を横から前に回すように突き出す運動も、
キャスティングで蓄積した肩の疲れをとってくれる。
最後は、天突き体操と深呼吸だ。
空を見上げたまま両腕で天を突き上げるように、
強く高く差し出す。
3秒間そのまま停止して、円を描くようにゆっくりと両腕を下ろす。
中指が身体の側部の中心に来るようにして止め、
そのまま3秒間停止。再び両腕を天空に突き上げる。
この動作を5回繰り返す。

  

時間にして5分足らずで終了するから、
ものはついでだ是非ともお試しくだされ。
今まで貴方が経験されてきたバスフィッシングとは、
一味違ったバスフィッシングの一面を見ることが出来るだろう。
この秋、貴方はスポーツマンになる。