■梅雨の一時、楽しいバス釣りに行こう!

特定外来生物法が施行された6月1日、皆さんはどんな気持ち?
でもね、法律をきちんと理解すると、
今まで通りバスフィッシングは自由だし、
キャッチ&リリースも出来るってぇのが今回の法律だよね。
加えて、バストーナメントであっても一部の例外を除けば、
今まで通りに開催できるお墨付きを貰った。
一部の例外というのが、
オカッパリの釣り大会などでバスを検量所に移動する際、
生かしたままでの移動が駄目になったことだね。
関係各位のご尽力に心から感謝します。

まぁ、いずれにしても法律を良く理解して、
法を守ってバスフィッシングを心から楽しんでもらいたい。
それと、釣り場はバスアングラーにとっての財産であるのだから、
未来永劫バスフィッシングを楽しもうと思ったら、
呉々も水辺を汚さずにいて欲しい。
ライン屑一本、オモリ一個であっても、
水辺に残さない努力をして欲しい。
美しい水辺に元気な魚たちが育つのだからね。

さて、いよいよ梅雨のシーズンである。
バスの産卵も一段落して、
バスフィッシングが本格的に楽しめる季節の到来である。
確かに、雨に濡れての釣りは辛いこともあるけれど、
魚釣りが好きな人は水が好きなんだから、
濡れることをそれほど苦には思わないよね。
冬の氷雨の辛さとは全然違うしね。

その梅雨の釣りで、つい先日、とても良い思いをした。
流れる水、1.5メートル以上の水深、オーバーハングカバー、
奥の奥、急潜行するクランクベイトの五つが揃うと、
思い通りにバスが釣れるんだ。
もちろん、この思い通りを十分に堪能させるのが、
キャスティング技術であることは言うまでもない。
さぁ、雨降りだからと言って家でグズグズせずに、
ロッドを手に釣り場に出かけようよ。
今年の梅雨は今年しか味わえないんだぜっ!

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6月2日(木)、新法施行二日目、土浦市・桜川。
水温:19〜21℃。水位:前日よりも20cm減。
透明度:下流域20cm、中流域40cm。

久しぶりにアルミのボート「リバーラン」を出艇させた。
カプラーにクモの巣が張るほどのご無沙汰だ。
ここ数カ月、アレコレ雑事が多くて、
バス釣りの多くがオカッパリばかりだった。
土手を降りるときに滑ったり転んだりで、釣果も今一だった。
でも、概ね雑事は片づいたので、
久しぶりのボート釣りと相成ったのだ。

ご存知の方も居られるだろうが、
僕のアルミボートは河川専用のボートで、
ジェットエンジンを搭載している。
だから、どんな浅瀬でも走っていける。
ただ風に弱い。
水中の部分が少ないだけに風が吹くとスーッと流される。
でも、風に流されるよりは、
スタックせずに釣りが出来た方が良いゾッという考えで、
ジェットエンジンにしたのである。
そのお陰で殆どの陸地に寄れる。
水深を気にせずにボートを横付けできる。
岸にルアーがネガカリした場合などは、
これはかなり便利なんであるよ。
などなどのボート自慢はこれくらいにして。

桜川でのバスアングラーのルールはスロー走行だ、
桜川を訪れるバスアングラーの皆さん、呉々も遵守してくだされ。
そこで、定番通り河口からすぐに釣りを始める。
大好きなシャロークランクを投げる。
紅龍のレッドを選んだのは、前日の雨による濁りと
水路からザリガニが流されていると予想したからだ。
およそ、300メートルほどを流すが無反応。
水の色はそれほど悪そうではないのだが、
何かが違っているんだろう。

駅前橋、鉄橋、125号橋、パンチラ橋など、
水の流れの変化するところをクランクベイトで探っていくが、
やっぱり無反応。
ホットリップとプレイボーイの看板を見据えてブレイクを探るも無反応。
久しぶりのボート操船で腕が鈍ったか?
なんてことも頭をかすめたが、大好きなバスフィッシングだもの、
自分の好きな釣りを押し通すだけだ。
上流を目指す途中に、何度も岸釣りのオジさんに挨拶をする。
笑顔で返事をしてくれる人、無言の人、
「釣れるかぁ?」なんて声を掛けてくれる人など、
様々ではあるが挨拶はコミュニケーションの第一歩、
恥ずかしがらず怠らず、笑顔で交わすようにしようね。
結局、下流域ではたった一匹のバイトも得られずに、
中流域まで延々と流してしまった。

下流域最後の水門から強烈な濁りが流れ出ていた。
この濁りで下流域の水が閉ざされ、
バスが沈黙してしまったようである。
それにしても汚水処理場からの流れはいつも汚いのは何故だ。
キレイになって出てくるはずなのに・・・・・・。
水が悪かったその証拠に、
中流域に差しかかると俄然バイトが出始めた。
が、これはクランクベイトへのバイトではない。
ノーシンカーワームである。
数匹のバスをノーシンカーで釣り上げ、
その日のバスの状況を分析してみた。

どうやらバスたちは、きれいな水のエリアでは、
近くに深場のある極浅いところにサスペンドしていて、
それも岸の野バラやヨシが、
水面にまでオーバーハングしているようなカバーの下で、
餌を待ち受けているようなのである。
そこで、クランクベイトをディプシードゥー#3に変えたのだが、
ちょっとしたトラブルですぐにロストしてしまった。
おそらく神の声なのだろう。
その声に従うべく、僕はルアーを青龍のホットタイガーに変えた。
「攻めろ! 攻めろ!」の声がした。
探り始めてすぐに、バスかどうかは判らないけれど、
魚に頻繁に当たるようになった。
こうなると、俄然やる気が出る。
このやる気が、クランクベイトを投げ続ける気力の源になる。

案の定、数十メートル流すうちにバスがヒットした。
30cmほどの元気なバスだった。
カバーの奥に着水した青龍が潜り始めてすぐのヒットだ。
引ったくるような『ガ、ガ、ガッツン!』と言うアタリに驚いた。
あまりにも強烈なアタリに、最初はナマズかと思ったけれど、
大きくジャンプしてバスだと確認した。
フゥー、思い通りの一匹目に痺れた。
そして、大満足だった。

確かに、沢山バスが釣れるのも楽しいけれど、
自分の思い通りにバスが釣れた喜びは、
沢山釣ることよりも勝ると僕は思うんだよね。
今回、ノーシンカーで50cm級を釣り上げたけれど、
僕にとって一番嬉しかったバスは、
青龍で思い通りに釣り上げたこの一匹だった。
50cmには及ぶべくもない30cm級だけれど、
「ありがとう!」の言葉は、この一匹のためにあると思った。
そう、例えて言えば、苦労の甲斐に釣り上げた、
バッグリミット最後の一匹かなッ。

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春と夏の狭間、シャロークランクの効果が薄れる季節には、
突然にディープクランクが効果を発揮するときがある。
こんなタイミングを見逃さないためにも、
バスタックルを持ってフィールドに出よう。
そして、思い通りの一匹を、心に残る一匹を手にしよう。
バスフィッシングの楽しみは、何ものにも束縛されることはない。
さぁ、水辺に行こう。
バスフィッシングに行こう。
梅雨はいつまでも待ってはくれないぞっ!

 
眼下に広がるオーバーハング・カバーの中からバスを引きずり出すには、正確な
キャスティングが最も重要な鍵になる。


 
これが釣りたかった! このバスに出会いたかった。快心の一匹である。


 
スミス・スポンサーの53キャップを被って、ご満悦の二匹目!