■4/14のルアーテスト

月曜日の目覚めは午前5時30分だった。
右利きなせいか、左目がしっかりと開かない。
仕方ないので、右目だけを使ってPCに向かう。
軽快なリズムで指先は・・・動くわけがない。
身体の左半分はまだ眠りの中にいるのだから・・・。

あっちをウロウロ、こっちをウロウロして目を覚まそうと努力するが、
一向に左半分が動かない。
こりゃー駄目だ・・・再び布団に潜り込む。
次の目覚めは7時40分だった。
今度は全身が起きたようである。
さすがに、身体の全てが疲れていたようで、
二度目の目覚めは快適な目覚めだった。

本日、午前10時にルアーテストで、
スミスの谷中洋一と待ち合わせがあるので、
それまでにK1バストーナメントの原稿を・・・と始めたが、
NHKの朝ドラ「こころ」が始まってしまったので、
暫し15分間の休憩に入った。
今回の朝ドラはマァマァ見ている。
こころちゃんが可愛い。
モト冬木は本当に下町に居そうな気弱な若旦那風でよいし、
和服の伊藤蘭が演じる若女将が艶っぽい。
アレ、話が横道に逸れすぎてしまった。

あっ、K1バストーナメントね。じゃ、説明しちゃおうか!
 K1とは、霞ヶ浦のナンバー1の略である。
 オレが考えるに、バストーナメントとは水上の格闘技だ。
 が、我々バスアングラーの戦闘相手は人間ではない。
 全身全霊を込めて戦うべき相手は、
 その名も誇り高き水中の闘士・ブラックバスである。
 バストーナメントは、ブラックバスとの知恵比べ、力比べである。
 それは、ある意味自然との闘いとも云えるだろう。
 嗚呼、大いなる自然に畏敬の念を抱き、
 この自然が絶えることのないよう守り育てることも
 我々水上の格闘家の使命でもある思うのだ。
 嬉しきかなバストーナメント、楽しきかなバスフィッシング。
 そんなバストーナメントを組織や団体に縛られずに楽しみたい!
と言うことで、霞ヶ浦を舞台に超党派で開催されたバストーナメントである。
主催は土浦のグランパスヨット。
http://www.grampusyacht.com/index2.html

4/13に開催されたこのトーナメントに出場した。
で、青龍(チンロン)で1680gのビッグフィッシュを手にして、
ビッグフィッシュ賞と三位入賞を果たした。



約半年ぶりのトーナメントで、身体がヘロヘロに疲れてしまった。
体力の衰えをたっぷりと思い知らされた。鍛えなくちゃ!
詳細はW.B.S.on Lineの「霞オヤジの罵州雑言」で!!
だから、翌日の谷中とのルアーテストは少々きつかった。
月曜日に仕事に行きたくない理由が、これでオレにも理解できた。
が、行かねばならぬ男の約束!
オレは愛車ランクル60を駆って待ち合わせ場所へと急いだ。

本日は紅龍(ホンロン)のテストである。
昨日の夏陽気とはうって変わって北東の強風で冷たい風が吹き抜ける。
ルアーテストをする土浦新川にまでも波が押し寄せ、
コンクリート護岸に波が襲い掛かり、足下を濡らす。
二時間ほどルアーのテストをするが、なかなか好結果が得られない。
こんな作業を、もう何日間も費やしてきた。
シャローランナーの開発は遅々として進まないのである。
妥協?
オレの辞書にはない!
自分が気に入る最高のものを求めている。
そのための時間の浪費は浪費ではない。
全てがよりよいものの肥やし、蓄えになるのだ。

0.2mm、0.3mm、0.35mm・・・と細かい調整作業が続くが、
なかなか納得する動きに及ばない。
及第点では駄目なんだ。最高得点でこその開発である。
風がドンドン強くなってきた。
一時避難の意味も込めて、土浦旧港へと移動した。

谷中が車の中でルアー調整をしているので、
オレは青龍(チンロン)をラインの先に結び、バス釣りを始めた。
旧港に限らず、コンクリート護岸での釣りは、
護岸ギリギリにキャストするのである。これが霞ヶ浦での必釣法。
前後左右から吹く風などを考慮して、
一生懸命にキャスティングをしていると、
ものすごくキャスティングが上手くなる。
キャスティングの上手さとバスの釣れる数は、
笑っちゃうけれど比例する。
が、多くのバスアングラーがその事実を認識していない。

そう我が国には、300万人ものバスアングラーが居るらしいけれど、
その中の299万9800人ぐらいは、
赤面するぐらいにキャスティングが下手っピーである。
だから、テクトロなんて小賢しい真似はするな。
日々練習するその心掛けが、バスに出会う最短距離であるのだ。
ローマは一日にして成らず・・・この意味判るか?

日々の練習も兼ねてディープダイバーの青龍(チンロン)を投げる。
強い北東風を考慮して、少し水辺寄りにライナーでキャストする。
ルアーは護岸から一メートルほど離れた地点に着水し、
ラインが風にあおられ護岸スレスレに落ちた。
ナイスキャスト! 釣れるかも?
の期待が心の中に大きく膨らむ。この期待感が嬉しいんだね。

リールを捲くと、青龍は一気に潜行し、
水深2メートルほどの底に到達した。
リップに湖底のゴロタ石や砂利、自転車などのネムリ物がぶつかる。
それを感じつつ、スローリトリーブを心がける。
ディープダイバーはスローに引くことが肝心なのだ。
コツコツ、コココツーッ、ガシガシガシなど、
ぶつかる物の素材によって、手元に伝わる感触は変化する。
これがマスターできないと、
ディープダイバー使いにはなれないなっ!

ルアーをリトリーブしているとき、
感覚を研ぎ澄まし、全神経を集中し、
手元に伝わる感触だけを頼りに、
頭の中に湖底構造が描けるようにならないと、
バス釣りは上達しないんだ。
どこで釣れた・・・15メートル先にある湖底のストラクチャーに、
コンタクトした時だった。
どんな時に釣れた・・・湖底のストラクチャーに当たって、
一瞬ルアーを停めて再び捲き始めた時だった。
これぐらいのことは判らないと、二匹目のドジョウは居ないんだよ。
だから、オレはキャスティングだけではなく、
イメージトレーニングの練習も兼ねて、
土浦旧港の岸壁際の釣りをしているんだ。

何投目かのリトリーブ中に、
大きな石らしきストラクチャーの真上を、
青龍(チンロン)が石の頭をリップで叩きながら通過したときだった。
グックックッ・・・とルアーを押さえ込むような感触が手元に届いた。
オレは腰をイッパイに溜めてから、大合わせをくれた。
すると、ロッドは大きく弧を描き、
その先端がグングングンと生命体反応をしていた。
二〜三歩下がって、再び大きく合わせた。
ラインが一気に沖に向かって走った。



ここ数日、青龍(チンロン)を使って、
霞ヶ浦の釣れにくいバスをかなり釣っている。
嬉しいことにお助けルアーになっている。
実は、青龍(チンロン)がその本領を発揮するのは、
もう少し前の1〜2月だったり、もう少し後の6〜7月であるのだが、
釣れる片鱗を見せてくれているのは事実である。
もうじき完成販売される予定だが、
このサイトをご覧の読者諸氏に一言。
「釣具屋に走る前に、キャスティングの練習をしろっ!」
つまり、「買う前に、手に入れる前に、その準備を怠るなっ!」
と云うことである。
日々の努力こそが、
大きなバスや楽しいバスフィッシングに遭遇できる、
最高の秘訣であるからだ。