成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 フィッシングサンクチュアリ第2ポンド(12月28日) 》


 2020年の最後に、三重県いなべ市にありますフィッシングサンクチュアリへ行ってきました。この管理釣り場には4つのポンドがありますが、今回はルアー専用である第2ポンドで楽しむのが目的です。放流魚は25〜30センチのレギュラーサイズのニジマス。放流は頻繁に行なわれているため、魚のストック量も相当なもののようです。前回は2月に釣行しましたが、色んなルアーを使って楽しめた事を覚えています。多少時期は異なりますが、どんな釣りができるか楽しみです。

 当日は営業時間30分以上前に到着。若干早すぎたかと思ったのですが、既に30人以上の受付待ちの行列ができていました。しばらく待って受付を済ませて第2ポンドに向かったのですが、前回の釣行時に目をつけていた場所は既に一杯です。それでも何とかアスファルト道路側に空きスペースを見つけ、この日の釣り座としました。さすがに人気の釣り場の混雑には驚かされます。後から入場された方は釣る場所がない状態でした。



 今年最後の釣行ということもあり、朝一はミノーでの釣果をあげたくて、フローティングミノーからはじめて、ディープダイバー、シンキングと各種ミノーで探っていきます。ところがカラーチェンジしてもアクションをかえてみても時よりアタリはあるのですが、フッキングさせる事ができません。1時間近く粘ったのですが、ミノーでの釣果をあげることができず、スプーンにルアーチェンジ。

 最初に使ったのはエッセンシャル1.6gスプーンです。カラーは曇りの天候も考慮し、アピール色を選択します。これで表層から中層、ボトムと探っていったところ、ボトム付近でアタリが出たので、しばらくはカラーローテーションしながらボトム付近を探ってみたのですが、ヒットに持ち込めません。そこでアクションの違うZIL1.4gで同様にボトムを探ってみたところ、しばらくして一匹目がフッキングします。ところ寄せる途中にオートリリース。1時間程粘って3ヒットさせたものの、全てオートリリースでがっかりです。

釣行開始から2時間経過してヒットはあるもののネットインは0本と、己の未熟さが恨めしくなります。そんな時に放流車が入場してくるではありませんか。やっとこれで、と思ったら、放流が行なわれたのは対岸付近。おまけに真ん中には島があり、放流場所を直接狙う事ができません。それでも少しでも遠くのポイントを狙えるように、スプーンをエッセンシャル1.9gのアピールカラーにチェンジします。放流から時間が経つにつれて、魚たちが放流場所から散らばり始めたところで、放流魚特有のアタリがありヒット。この日最初のネットインにホッとします。

続いて2匹目もヒットしたのですが後が続きません。エッセンシャル1.9gのアクションに飽きられた可能性を感じたので、ZIL1.8gスプーンにチェンジします。やはりカラーは蛍光色などのアピールカラーです。すると狙い通りで、途切れかけていたヒットが復活し、しばらくZIL1.9gスプーンでのヒットが続きます。それもさすがに放流から45分以上経つと、再び反応がなくなってしまいました。


 次の手を考えながらポンドを確認していると、表層付近に多くの魚影が確認できます。気温の上昇に伴い水温も変化したのかもしれません。そこでこれらの攻略に取り掛かります。まずはルアーをプリリーにチェンジします。プリリーはシンキングクランクなので、これを表層攻略に用いるには、糸ふけが出ないようにキャストし、着水直前にベールを起こしたら、すぐにリールを巻き始めます。この方法でプリリーでの表層攻略が可能です。すると狙い通り表層の魚たちが反応し、そのうちの数匹をヒットにもとこめたのですが、すぐに飽きられたのか反応が薄くなってきました、そこで再びルアーチェンジします。

次にチョイスしたのはスティルエリアチューンです。これのストップ・アンド・ゴーで探ってみます。リールを2分の1回転させたら止めます。そしてスティルが少し浮いたところで再びリールを巻くという動作の繰り返しです。すると止めた後の巻き始めでヒットします。この方法でしばらくは釣れ続けたのですが、次第にこの方法にも飽きられたところで、再度プリリーを投入するとヒットも復活します。この方法で順調に釣果を伸ばしたところで、いったん昼休憩へ。



 休憩後はシボクラMR−Fで釣果を得た後、しばらくはトップウォーターや色んなルアーを試してみたのですが、なかなか反応が得られないまま時間が過ぎていきます。ところが午後2時前になり、再び放流車が登場。午後は私の近くで放流がおこなわれました。

ルアーを午前の放流時に好調だったZIL1.8gスプーンのアピールカラーにチェンジします。これをキャストしたら、比較的表層付近を早めのリトリーブで探っていくと、連続ヒットもあって面白いようにニジマスがヒットします。しばらくはこの状態が続いたのですが、15分ほど経過すると反応が薄れてきました。ただし岸から4m付近の表層には放流魚と思われる魚影が確認できます。そこでスプーンをシルエットの小さなZIL0.6gのピンクホワイトブラックににチェンジ。表層をスローリトリーブで探ってみると、これも狙い通りで3匹のニジマスがキャッチできました。




 さらに反応が薄くなったところで、放流魚は沈んだと判断し、シボクラMR−Fを投入。何とか数匹のニジマスをヒットさせたところで、予定していた午後3時が過ぎたので終了としました。

 この日は大勢のアングラーのプレッシャーもあって、苦戦する時間帯もありましたが、ルアーを使い分ける事で放流魚を効率よく攻略する事ができ、釣り納めにふさわしい釣行を楽しむ事ができました。これで、来年も楽しい釣行ができそうです。


● 使用タックル

ロッド FLBC−S58UL(エルファー)
リール S社1000番
ライン エステル0.3号(直結)

ヒットルアー エッセンシャル1.9g  各種カラー
ZIL1.8g  各種カラー
ZIL0.6g  ホワイト・アンド・ブラック
プリリー  各種カラー
スティル エリアチューン  各種カラー
シボクラMR−F 各種カラー



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