成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 フィッシングサンクチュアリ釣行(令和元年8月17日) 》


 近くまで所用で出かけるのにあわせて、三重県いなべ市にあるフィッシングサンクチュアリへ、午前中だけの半日釣行に行ってきました。この釣り場はログハウス調のおしゃれなレストランを併設したクラブハウス前の第1ポンドと第2ポンドがあるのですが夏季はクローズとなり、その代わり期間限定でオープンするのが、クラブハウスより車で5分ほど離れた山の中にある第3ポンドです。

 7時前に到着し常連さんから色々と釣り場の特徴などをお聞きし、7時半の受付を済ませると第3ポンドへ向かいます。釣行の直前に台風の通過があったので、その影響を心配していたのですが、第3エリアの水質はスーパークリアーで水底まではっきり見えます。ポンドは12m×45mの長方形で、その長辺の両側でルアーフィッシングが楽しめます。水深は1.2m〜1.5m。常連さんからの情報では、トーナメントの練習なら大会に使われる北側の釣行エリアがお勧めで、南側の釣行エリアは午前中は日陰となって涼しく釣りが楽しめるとの事。そこで魚からの視認性も考慮して、南側エリアで楽しむことにしました。


 魚は表層にいるのが視覚で確認できるので、トップウォータープラグで楽しもうと色々と試してみますが、どうもこの日は反応がよくありません。ドッグウォークやジャーキング、ストップ・アンド・ゴーと試してみたのですが、 着水時に絡みつくように反応するものの、フッキングしてくれません。よくよく観察していると何らかのアクションを加えると興味を示すのですが、すぐに見切られてしまう有様で、そのうちカラーチェンジしても全く反応を示さなくなり、トップウォーターはあきらめます。
 続いてフローティングミノーも試してみたのですが、散々トップウォータープラグで叩いた後だったせいか、アクションをつけると魚が散る有様で、ただ引きも反応なく、時間だけが過ぎていきました。


 トップウォーター、フローティングミノーで結果が出ないまま、スプーンにチェンジ。最初は1.4gスプーンから試してみます。スローリトリーブでは表層の魚の下をスプーンが通過するため、ファストリトリーブで表層の魚にアピールしてみたのですが、チラッと反応するものの、アタックしてくれそうにありません。カラーローテーションしても状況が変わらないので、1.0gにスプーンにチェンジしてみますが、こちらも状況は変わらず、いよいよZILスプーンの0.6gを投入します。カラーは視認性を考慮し、ピンクホワイトブラックです。これを着水と同時にベールを返し、表層ギリギリを泳ぐようにリトリーブさせてみます。スピードは速めのリトリーブよりも若干スローのほうが反応が良さそうなので、そのまま続けていると、数投目にZILスプーンの0.6gにこの日の一匹目となる25cmクラスのレギュラーサイズのニジマスがヒットしました。ここからしばらくはZILスプーンの0.6gで表層をリトリーブすることで、25cm前後のニジマスの釣果を順調に伸ばすことができ一安心。スプーンの色は実釣スタートからだいぶ時間も経過し、雲ひとつない晴天の影響か、アピール系カラーよりもナチュラルカラーに好反応でした。途中にトップウォーターやミノーなども再度試してみたのですが交通事故的なヒットもなく、結局放流が行なわれるまでは、ZILスプーン0.6gのカラーローテーションのみでの釣果でした。



 そして10時半頃に午前中の放流が行なわれました。放流魚にアピールしようとシルエットが大きいmkスプーン1.4gの赤金をチョイス。キャスト後、極力表層近くを泳ぐようにロッドを立て気味にしてファストリトリーブさせてみると、すぐにレギュラーサイズのニジマスがヒット。同様にして3匹ヒットさせたところで、急に反応がなくなりました。他のアピールカラーも試したのですが反応がないため、mkスプーン1.0gにチェンジ。まだ放流効果は薄れていないと考え蛍光ピンクをチョイス。同様に表層引きでポツポツですが、ヒットに持ち込めました。



 時間の経過とともに放流効果も薄れてきた頃、ZILスプーン0.6gに戻すことも考えたのですが、放流前の感触からZILスプーン0.6gでの釣果は間違いないと考え、その前にこの日まだ使ってなかったスティルエリアチューンのストップ・アンド・ゴーを試してみます。これが予想以上に効果的で、少しストップの時間を長めに取ることでレギュラーサイズのニジマスのヒットが続きます。ただ手持ちのカラーに限度があり、次第に反応もなくなってからは、クランクも試してみます。



 ただしこの日はクランクではヒットパターンと言うほどの釣果はなかったのですが、プリリーで探っている時に、他のルアーに関心を示さなかった岸際に定位していたニジマスが、ピックアップ寸前にチラッと反応しました。そこでそのニジマスの攻略に取り掛かります。プリリーを足元に落とし込んで、そのニジマスの鼻先でシェイキングなどのアクションを加えて粘ってみます。するとプリリーのアクションに魅了されたのか、数分粘ったところで見事にプリリーにフッキングしてくれました。狙った魚をヒットに持ち込むのは、サイズにかかわらず楽しいものです。


 そして最後の30分は少しでも多くのヒットが欲しかったので、再びZILスプーン0.6gに戻したところ、放流前と同様に好反応で、カラーローテーションしながら予定時刻の正午まで、レギュラーサイズのニジマスの釣果を伸ばすことができました。




 今回釣行した第3ポンドは9月末までの限定オープンで、それ以降は第1・第2エリアがオープンするとの事。秋以降に再度遊びに行ってみるつもりです。


● 使用タックル

 
ロッド FLNE‐60GTS
リール S社1000番
ライン ナイロン2ポンド
ヒットルアー mkスプーンTRAP1.4g 赤金
mkスプーンTRAP1.0g 蛍光ピンク
ZIL0.6g 各種カラー
スティル エリアチューン 各種カラー
プリリー 各種カラー



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