成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 ハミングバード通天湖釣行(平成31年4月27日) 》


 平成の最後と思い、京都府南丹市園部町にあります「ハミングバード通天湖」に行ってきました。この管理釣り場はダム湖(砂防ダム)にトラウトを放流した釣り場で、 桟橋からの釣りとボートからの二通りの楽しめます。ただ桟橋からでは広いエリアのごく一部しか楽しめないので、私はボートでの釣りを選択しました。



 さてこの日の午前7時前の気温が6℃。前日までの早朝の気温より10℃近く冷え込んでいます。その上、現地に到着した頃からは弱いながら雨も降り出し、風も吹き始めました。憂鬱な気分になりながら、身支度を整えます。  まずボートで最初に向かったのは桟橋からみて右側のワンド部分。そこはダム湖になる前に川の蛇行した場所にあたり、個人的にも実績のある場所です。


 この管理釣り場は比較的大型のトラウトが放流されているので、最初は少し大きめのルアーから試してみたいところ。さらに個人的にはミノーでの釣りを楽しみたかったので、選択したのはパニッシュ70Fでした。これをフルキャストし、2投目にただ巻きをしていてすぐにヒットしたのですがオートリリース。それからカラーチェンジしたり、ディープダイバーやシンキングなども試してみたのですが、全く反応がありません。2投目でヒットしたため粘ってみたのですが、アタリ一つないまま1時間以上経過しました。スプーンも試してみたのですが反応がないため、場所を移動することに。


 続いての場所はダムサイト付近です。どうも私以外のボートはほとんどがダムサイトにあるブイにボートを固定しているようで、後から移動した私はブイの端しか開いていません。

 この付近は最も水深もあり、活性の高い魚がどの層にいるのか探るために、ピュア3.5gスプーンを試してみます。それを表層からカウントダウンしながら探っていくと、どうも表層1m〜2m付近で魚の反応がありそうです。そこでその層を中心にピュア3.5gで探っていると鋭いアタリとともにヒットポイントでジャンプする魚影が見えます。寄せては走られを繰り返しキャッチでしたのは40cm程のニジマスでした。


 比較的表層でのヒットだったので、すぐにルアーをミノーにチェンジ。強風でのキャストを考慮しウェイビー65S(5.5g)を使ってみます。これをただ巻きで引いてみるとすぐにヒットしたのですが、連続してバラシてしまい、気分はブルーに。それでもウェイビー65Sをカラーチェンジしながら探っていくと、やっとランディングまで持ち込めたのは40cmほどのニジマスでした。

 その後もウェイビー65Sで同サイズのニジマスがヒットしたのですが、それからしばらくは再び何をやっても釣れない時間帯が続きます。


こうなると悪い癖で短いスパンでルアーを色々と変えてみます。でもボトムトレーサーに2匹ヒットしただけで、ヒットパターンと言うほどでもありません。周囲の人が釣れているのを見せ付けられ、思考も煮詰まってきたので、早めに休憩を取って午後に備えます。


 午後も最初はそれまでと同じダムサイト付近で粘ってみたのですが、結果に変わりはなく、雰囲気を変えるためにも大きく移動します。移ったのは右ワンド奥の禁漁区域手前の比較的水深が浅いポイントです。幸い他のボートは一艘もいないので、ベストと思われる場所にアンカーを降ろし釣りを再開します。


 ここでは全く気分を変えて、軽量スプーンでの釣りを楽しむことにします。ただ強風のため、2g以下のルアーではキャストしずらいので、mkスプーントラップ2.2gを選択します。アピールカラーから試してみると、やはり表層ですぐに40cm程のニジマスがヒット。ボートを中心に全方向にキャストしていると、魚が反応が良い場所が次第に絞り込めるようになってきます。そうなるとあとはその場所を中心に、mkスプーン2.2gのカラーローテーションで、午前中の苦戦がウソのように次々と40センチクラスのニジマスをヒットに持ち込めます。とにかくこの釣り場の魚は元気なので、遠くでヒットするとランディングまでに楽しめるんです。その分バラシも増えるのですが、これは技術の未熟さゆえでしょう。




 そんな感じで楽しんでいたのですが、午後3時を過ぎて予定終了時間が近づいてきました。その少し前から気になっていたのですが、比較的ボートの周りでいかにも大型と思われる魚が、時より表層付近で身体をくねらせているのが気になっていました。最後にこれを攻略してやろうと、ルアーをカルラにチェンジ。1.8gの軽量なため、風の強いこの日のコンディションでは使いにくいのですが、狙っている魚には十分届きそうです。

 魚の動きを予測しながらカルラをキャストし、若干沈めながら探っていきいます。すると4投目ほどで、いきなりリールが巻けなくなったと思ったら、一気にドラグが鳴り始めます。明らかにそれまでとは違う反応がタックルを通して伝わってきます。最後と思い慎重にランディングしたのはこの日最大と思われる50cmほどのニジマスでした。この後、カルラで30cmほどのニジマスをランディングしたところで、この日は終了としました。


 4月下旬とは思えない寒さと、雨、強風でコンディションは最悪。さらに午前中はペースを崩して苦戦しましたが、午後はmkスプーン2.2gとカルラのおかげで楽しい時間を過ごせ、平成最後の釣行を締めくくることができました。


● 使用タックル

ロッド IBXX−66MT(3g以上のルアー)
FLNE‐60GTS(3g未満のルアー)
リール S社2000番
S社1000番
ライン ナイロン3ポンド
ナイロン2.5ポンド
ヒットルアー ウェイビー65S 各種カラー
ボトムトレーサー 各種カラー
ピュア3.5g
mkスプーンTRAP2.2g 各種カラー
カルラ



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