成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 千早川ルアーフライ釣り場釣行(平成30年9月12日) 》


 しばらく夏休みも取れず働いていたおかげで、9月の平日に仕事が休めるタイミングがあり、久しぶりに釣りに出かけることにしました。とは言えほかにも野暮用があり、フルに一日とはいかないので、自宅から最も近い管理釣り場である千早川ルアーフライ釣り場が目的地です。この管理釣り場で釣れるのは25センチ前後のニジマスが中心で、最近はあまり大型の魚は放流されていない。ただし夏季休業が当たり前の関西の管理釣り場の中で、一年を通してエリアフィッシングが楽しめる貴重な釣り場です。


 当日はちょっと寝坊気味で、釣り場に着いたのは、営業開始から1時間近く過ぎようようとしていた午前9時前。いつもなら数セットのタックルを、使用するルアーに応じて使い分けるところなのですが、朝から天気予報どおりにパラパラと雨も降り始めています。そこでこの日はタックルをワンセットだけにして、身軽にルアーケースとランディングネットだけを持って楽しむことにしました。

 この釣り場は比較的水深の浅い1号池と、水深がある下流側の2号池とあるのですが、平日は2号池のみに放流されるということで、2号池へ向かいます。9月になって真夏の暑さからは開放されましたが、まだ秋のパターンとまではいかないでしょう。そのため水の動きのある溶存酸素が豊富な場所である、ポンプ付近が有利と考えて実釣開始。



 最初に試したのは、春に来たときのヒットルアーであるmkスプーンTRAP1.4g。カラーは蛍光レッドをチョイス。これを表層から探り始めたところ、3投目にカウント2.5ほど沈めたところでファーストヒットしたのですが、ネットイン直前にオートリリース。しかし幸先のよいヒットに、活性の良い魚は中層付近にいると判断。しばらくは同様に探っていったのですが、カラーローテーションしても全く反応がありません。どうしても以前のヒットルアーであることと、ファーストヒットの印象が強すぎ、mkスプーンTRAP1.4gにこだわりすぎたため、無駄に時間を過ごしてしまいました。ちょっと冷静になって魚の動きを観察していると、表層の魚が頻繁にスプーンを追ってはくるのですが、見切られるのも早いという印象。


 そこで表層の魚に狙いを定め、スプーンをmkスプーンTRAP1.0gにチェンジ。色は曇天を考慮して赤金をチョイス。これをフルキャスト後、サミングしてスラッグをなるべく出さないようにして、ロッドを立て気味にして表層を探ってみると、数投目にヒット。サイズは25センチほどのニジマスですが、何とか狙い通りにヒットに持ち込めて一安心できました。

 それからは赤金カラーをリトリーブコースを変えながら、同様に表層を探っていくと2〜3投に一回の割合でヒットが続きます。ただ、継続した釣果を続けたいので、5投連続でアタリがなかったら、カラーチェンジするという方法で、mkスプーンTRAP1.0gをカラーローテーションしていくと、狙い通りレギュラーサイズのニジマスをキャッチすることができました。カラー的にはやはり天候のせいでしょうか、ナチュラルカラーよりは、アピールカラーへの反応が高かったようです。




 しばらくはこのパターンで釣れ続けていたのですが、さすがに1時間以上も同じパターンを続けていると、ヒットの頻度も落ち始め、釣る側も次第に飽きてきます。そこで、ルアーをクランクにチェンジ。表層を探りたいので、カルラのフローティングをチョイス。これをフルキャストしてラインスラッグを取ったら、水に落ちた虫が水面でもがく様を演出するために、ロッドアクションでカルラをもぞもぞと動かしてみます。うまくいくとここでヒットする可能性もあるんです。

 これでヒットしなければ、あとはリトリーブで探ってみます。この時もロッドを立て気味にして、なるべく表層を泳がせてみます。このやり方で順調にレギュラーサイズのニジマスの釣果を伸ばすことができました。カルラのフローティングに続いてプリリーも試しましたが、こちらはシンキングなためか、ヒットには持ち込めるものの、頻度はそれほどでもなかったようです。



 クランクの釣りにも少し飽きたところで、再びスプーンに戻してみます。ただ、mkスプーンTRAP1.0gは見切られる可能性があるので、動きが異なり、なおかつ表層をリトリーブしやすいZIL0.6gスプーンを使ってみます。使い方はmkスプーンTRAP1.0gと同様で、表層の魚を攻略することに。

 イメージは連続ヒットだったのですが、どうも様子が変なんです。確かに頻繁にヒットするのですが、なぜかオートリリース。ヒットするって事はZIL0.6gに魚が好反応を示していることにまちがいないのですが、オートリリースの理由は???のままでした。それでもレギュラーサイズのニジマスを数匹ネットインできたのですから、よしとするところでしょう。


 昼食後は、1号池や2号池を移動しながら、いろんな事を試してみました。ここで好調だったのが、ミノーでの釣りです。特にパニッシュエリア55Fには好反応でした。最初はロッドでアクションをつけてみたのですが、専用ロッドではないのでキレのあるアクションが演出できません。そのため、ストップ・アンド・ゴーを試してみます。リトリーブを止めてパニッシュエリア55Fを表層まで浮かせ、再びリトリーブを開始したところにレギュラーサイズのニジマスがヒット。このパターンがミノーでのヒットパターンでした。


 そうやって色々試していたのですが、午後2時を回ったところで、予定どおり終了としました。この日は秋パターンとはいきませんでしたが、表層の魚を意識して攻略することで順調に釣果を確保でき、ほぼ満足のいく結果を残すことができました。


● 使用タックル

ロッド FLNE‐60GTS(全ルアー)
リール S社2000番(全ルアー)
ライン ナイロン2ポンド(全ルアー)
ヒットルアー mkスプーンTRAP1.0g 各種カラー
ZIL0.6g 各種カラー
カルラ フローティング 各種カラー
プリリー 各種カラー
パニッシュエリア55F 各種カラー



[ 戻る ]