吉川 康之

栃木県在住の平凡なサラリーマン。

湖およびエリアでのトラウトフィッシングを楽しんでいます。



《 早春の中禅寺湖 2017   2017年4月上旬 栃木県日光市 中禅寺湖 》


今回は解禁から間もない早春の中禅寺湖に出掛けて来ました。

ちょうど芦ノ湖が良い時期という事もあり、例年なら中禅寺湖のスタートはもう少し先になるというのがここ最近の私のパターンなのですが、今シーズンは少し思うところがあり早めの中禅寺湖スタートとなりました。

今回使用したルアーはフローティングミノーの ”パニッシュ85F”。表層水温が4℃前後といったキンキンに冷えた今の状況に於いてフローティングミノーを使った釣りが果たして成立するのかどうか? これを確かめてみたいというのが今回釣行の大きな目的でした。


フローティングミノー パニッシュ85F

朝の表層水温は3.5℃


入ったポイントは沖にブレイクを控えた遠浅のシャローエリア。昨年はこの時期でも沢山のワカサギの姿を目撃する事が出来ましたが、今年は季節の進行が遅れているのか全く見る事は出来ませんでした。ミノーの釣りに於いてワカサギの有無は決して無視する事の出来ないとても大事な要素、一抹の不安を抱えながらの実釣開始となりました。

キャスト後はグリグリグリッとパニッシュ85Fを水に馴染ませる形で急速潜航させ、そしてストップ! この時、出来てしまったラインスラッグを回収してラインが極力一直線となるようにメンディング作業を行いました(ルアーへのアクション伝達を良くするため、さらにアタリを取り易くするための作業です)。

その後はロッドを使って軽めにチャッチャッと2回ジャークさせた後にピタッとストップ(3秒程度)。その後またチャッチャッとやったらストップさせて後はこれの繰り返しでした。

魚がルアーにアタックしてくるタイミングは大抵の場合、ジャーク後のストップの最中である事が殆どだと思います。このため、このストップの際に余りにもラインが弛んでいると、せっかくやって来たアタリを見逃してしまう可能性が大きくなります。特に朝夕のマヅメ時などの薄暗い時間帯はラインの動きを目視する事が出来ないので、ラインから伝わってくる感触の変化だけがアタリを知る唯一の手掛かりとなります。かといってラインを逆に張り過ぎてしまうと、今度は浮き上がりの最中のルアーが手前の方に不自然な形で寄って来てしまうために、魚に違和感を与えてしまう恐れがあると考えます。張らず緩めずの丁度いいラインテンションを保ってやることで、より深いバイトが得られかつアタリの見逃しを防ぐ事が可能であると考えています。

そして釣り開始からちょうど1時間が経過したam5:00過ぎについに待ちに待ったバイトがやって来ました。ジャークで一瞬ヒラを打ったルアーがストップでスーッと浮き上がって来る最中に相手は勢い良くひったくって行きました。

暗がりの中、無事にネットに納まった相手は75cmのレイクトラウトでした。厳寒期明けでもしっかり餌が獲れているらしく中々恰幅のよい個体でした。


中禅寺湖のレイクトラウト(75cm)
パニッシュ85F(CBオリカラ)にて

今シーズン初の手のひらサイズです


その後は同じ探り方で2匹のレイクトラウトを追加。さらにこれから本格化するであろうワカサギ接岸時に特に威力を発揮するフローティングペンシルミノー ”CB 70 DRIFT”のホットケにも良型のレイクトラウトが出てくれました。


トップに出たレイクトラウト(69cm)

フローティングペンシルミノー CB 70 DRIFT
※ ルアーの背中にあるオレンジマーカーは後付けのものです


今回、表層水温が4℃前後という魚にとっても非常に厳しいと思われる状況に於いてもトラウト(今回はレイクトラウト)が表層、さらにはトップのミノーイングにまで出てくれる事を確認しました。さらにそれは交通事故のような偶発的なものではなく、再現性のあるもので魚たちがとても喰う気満々であった事には非常に驚かされました。陸水学に照らし合わせれば今は春の大循環期(ターンオーバー)に当たると思われます。水の中は下層から表層まで水温はほぼ4℃前後で変わらないという状況を考えると、魚たちが普通に表層に居ても何らおかしくはない、むしろ厳寒期明けというとてもお腹を空かせた状態なら餌を(今回の場合は接岸していたと思われるヒメマスやワカサギでしょうか)探しに表層にやって来るというのは、きっととても理にかなった事になるのでしょう。ですが理屈はそうであっても実際にそれを目の当たりにするとやはり驚きは隠せませんでした。今回の釣行は自身の持つ魚に対する先入観(思い込み)をまたひとつ無くす事が出来たという点で非常に有意義なものとなりました。次はいったいどんな発見が待っているのか次回釣行が楽しみでなりません。

※ 上に記したジャークの回数やストップ時間などはこの時たまたま行ったものであり、値を制限するものでは勿論ありません。ワカサギの出現状態によってはアクション自体もグリグリなどの方が反応が良かったりする事もありますし、また魚種によってアクションの好みも違うのかな?なんて考えさせられた事も度々あります。その時の魚の状況に合わせて色々と探って行くのが釣りの大きな醍醐味だと思っております。フローティングミノー パニッシュを使って中禅寺湖の記憶に残る一匹との出会いを果たして頂ければと思います。


4月初旬にスミススタッフさんが釣り上げたレイクトラウト(81cm)
ヒメマス狙いで表層をトラウティンサージャー(6cm)で
探っていたところ来たそうです



いよいよ今シーズンも始まりました
※ 釣り上げたポイントとは関係ありません

今シーズンからヒメマスのみ持ち出しが可能となりました
※ 詳しい内容については中禅寺湖漁業協同組合の
HPを参照願います


【中禅寺湖のレイクトラウト(You Tube動画)】



● 使用タックル

ロッド TLB-83DT ラグレスボロン (SMITH)
リール 13 CERTATE 2500 (DAIWA)
ライン VARIVAS ハイグレードPE ブルー 0.8号 (MORRIS)
リーダー TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 12lb (MORRIS)
ルアー パニッシュ85F、70F(SMITH) ※ バーブは潰してあります
スナップ SPスナップ #2 強度21kg (SMITH)
ネット チェリーネット L(SMITH)



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