高木 歩

ショップでの勤務経験を生かした豊富な知識を併せ持つフライフィッシャー。

トラウトの魅力にとりつかれ栃木県に移住。現在は那珂川水系・鬼怒川水系を中心に活動中



- 2017年中禅寺湖 -


今期の中禅寺湖釣行は、5月中期からのスタートとなった。
初回釣行は、様子見を兼ねて午前8時と遅めの現着である。
山側に入ろうと思い駐車場に向かうと、観光客と釣り人の車で満車になっており、国道側の偵察に切り替えた。
有名ポイント毎に湖岸を除くと、釣り人がすでに入っているため駐車スペースがない状態、平日なのに・・・・・。

金谷ワンドでようやく駐車スペースを確保し湖面を見ると、水面がざわついている。
おそらくベイトフィッシュ群である。
しばらく動きを観察していると、そのベイトフィッシュ群が突然弾けるように躍動し、捕食者が襲い掛かった!!
すぐにルアータックルを用意して、落ち着きを取り戻したベイトフィッシュの周辺に、「CB70DRIFT TR」をキャストしゆっくりと引いてくること数回、突然水面が割れルアーが水面から消えた。しっかりとタイミングを計りアワセを行ったが、軽い手ごたえを残しただけで終わった。その後も小一時間ルアーをキャストしたが無反応なので、再び山側を目指す事にした。
幸いにも駐車スペースが確保できたので、今度はフライロッド片手に、山側のポイントを目指した・・・。

約30分後いつものお気に入りのポイントに到着。
まずはドラワカをキャスト。
ほぼ無風のため、駆け上がり付近まで湖底が見える。
すぐそこまでリトリーブしてきたドラワカを漂わせたまま、次のキャストの準備に入ろうとした瞬間、丸見えのはずの湖底から、大型のブラウンがドラワカに襲い掛かった。
しかし残念ながらすっぽ抜け・・・・。
何やら悪い予感が脳裏をよぎる・・・・・。

その後、さらに奥へと進むと、春ゼミの合唱と共に水面落下も始まり、トラウトのボイルが起こった!! すぐにボイルへ春ゼミフライをキャストすると一発でヒット!!
しかし数秒後、残念ながらフックアウト・・・。

その後も数か所のボイルにフライをキャストしたが、1回フライに出たがすっぽ抜け。
 ・・・・あっという間にタイムアウトとなった。


6月初期、10時からスタートしたが、前回とは違い、落下している春ゼミが増えて、ボイルの数も増えている。フライにも数回出たがバラシ&すっぽ抜け大会!!

更に夕方に入ったポイントでも、キャストの準備中に目の前に漂わせていた春ゼミフライがボイルとともに吸い込まれ、慌てて合わせると見事にフッキング!!
しかし、良型と思われるブラウンらしき獲物は、ランディング準備とともにフックアウト・・・・・。 その後もタイムアウトまで3回、大型のブラウンがフライを襲ったがすべてすっぽ抜け・・・・。心が折れて、ノーフィッシュで終了となった。

鏡のような湖面。釣れる気がしない。


キャッチした唯一の獲物。撮影後リリース。

間もなくタイムアップ



この日もベタ凪。
6月後期、早朝からポイントを目指したが、お目当てのポイントにはすでに先行者が入っていたため、奥へと進んだ。ライト無しでもフライが結べる明るさになった頃、フライをキャストし始めたが、全くの無反応・・・・。セミの落下も見当たらない。
早々に、さらに奥地を目指す。

20分後、いつも大型のブラウンが定位して、ボイルをするポイントに到着。
ボイルするであろう水面を眺めること数分、ブラウンが大きな水柱を立ててボイルした。
こいつはここ数年ここに定住しているようで、同じブラウンだったら、優に70cmは超えたモンスターである。しかしここ2年、一回もフライに出たことはない・・・・。

ダメもとで春ゼミフライをキャスト!!
ボイルポイントから少し手前に落ちたが、すぐに回収せずに漂わせること数十秒。
ブラウンがいきなり真横からフライを襲った!! 慌てた私は痛恨の早合わせ、ゴン″という感触を残しただけで、完全に気配を感じなくなった・・・・。

気を取り直し、ポイントを移動しながらボイルを探したが、近くでのボイルが少ない。しかもフライを投げても無反応・・・・ スレスレだ・・・・・。


少し休憩した後、春ゼミが落ちているポイントで、春ゼミフライのほっとけを始める。
2度目のほっとけフライが湖底の見えるところまで来たので、打ち直しをしようとフライロッドを握りなおした瞬間、いきなりボイルとともにラインが引き込まれた!!
ヒット!! しかし、このラインの引き込まれ方、フッキングした直後のラインを引きずり出すスピード感は、ブラウンではない予感・・・。

予感的中!! 無事ランディングできたのは、64cmのレインボーであった。その後タイムアップまで、湖岸にフライをキャストしながら歩いたが、1回フライに出たのみで、フッキングせず。 肩を落としてタイムアウト・・・・。

レインボー64cm


7月初期、早朝から山側を目指す。
現着後小雨の湖面を凝視すると、数か所でボイル発見!!しかも近い!!!!。
春ゼミの落下は見られないが、どこか遠くで鳴き声が聞こえるので、とりあえず春ゼミフライをキャストし、待つこと数秒後、フライを大型の魚体が襲った!!
タイミングバッチリの合わせで見事フッキング成功!! この躍動感は間違いなくブラウンである、しかも結構でかい!! 慎重にファイトを行うため手元のラインの回収を始めると、左右に首を振った感触が伝わってきた瞬間、生命反応が途絶えた・・・・。


レインボー54cm
しかし脱力している場合ではない、すぐに体制を整え、水面下をクルージングしながら、ライズを繰り返している獲物に、フライをキャストし待つこと数秒、徐々にフライに近づいてきて、突然フライを襲った獲物は、ラインを引きずり込み、一気に十数ヤードラインを引きずり出した・・・・・。

また、レインボーだ・・・・・。複雑な気持ちでランディングしたレインボーは54cm、撮影後すぐに湖底へ帰っていった。


その後、台風の影響か、雨と小雨、そして一時の晴れ間の繰り返し。
午後には時折湖面が見えなくなるような土砂降りの時間帯もあり、何度も引き返そうと思ったが、その一時の晴れ間の合間にライズやボイルが起こるため、気を取り直す。

過去の記憶をたどると、私がキャッチしたブラウンやレイクの大物は雨の日である。
危険がない限り、絶対にあきらめない!!

雨の中睡魔が襲い、小一時間眠る。 目を覚ますとやや雨が沈静化していて、湖面にライズを発見!!
かなりキャストしずらいポイントだったが、何とか2投目にライズポイントにフライが入った。数秒後、夏の中禅寺湖で過去幾度も助けられたハンピー#8を、ライズの主が襲った!! 合わせることなくラインが引きずり出され、いきなりジャンプ2回!!。 キャッチした獲物は、またも42cmの銀ぴかレインボーである。


雨が止むと湖面は鏡面

レインボー42cm


雨は依然降り続いており、ライズも止んでしまった。
タイムアウトまで約60分、やけくそでストリーマーを引っ引っ張り始めること数十分、あきらめかけたころ、いきなり衝撃が手元に伝わってきた!!

フッキング後湖底にラインを引きずり込み、左右の大きな躍動・・・・、今度は絶対に取る・・・・。 何度かロッドを絞り込まれた後、ラインに何かが擦れる感触が伝わってきたので、やや強引にポンピングで引き寄せると、水中に大型のブラウンをはっきりと確認!! 目が合った?瞬間反転したブラウンは、老獪にフックを外し、湖底に消えた・・・・・。

間もなくタイムアップ


帰り道あることに気が付いた。
昨年6月から中禅寺湖ではレインボーしかキャッチしていない・・・・・。


【使用タックル】

ルアー

ロッド インターボロンIBXX-73SD
ライン ナイロン10lb
ルアー チェリーブラッドCB70DRIFT TRクリアー

フライ

ロッド 11.5ft#6 ライトスぺイ
リール マリエットラージアーバーM-3
ライン フローティング
リーダー ナイロン11f 1x
ティペット ナイロン2x 3x
フライ 春ゼミ#6 ハンピー#8 ストリーマー#4



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