成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 湯船森林公園なごみの湖本湖釣行 》


 平成29年の初釣行として湯船森林公園なごみの湖本湖へ行ってきました。この管理釣り場は昨年10月に釣行した比較的水深が浅いライトエリアと、今回釣行した本湖から構成されており、遊魚券も別扱いです。本湖は2つの堰堤で堰きとめられた人造湖で、水深は最も深いところで12mもあり、パターンをつかまないと苦戦する可能性もあります。

 それでもホームページの新着情報では年末にコーホサーモン(銀鮭)が放流されており、2週間以上が経ったとは言え、ミノーで遊べるのではないかと楽しみにしていました。ただちょうど今シーズン最強の寒波襲来と重なったため、低温にも比較的強いと言われるコーホがどこまで遊んでくれるか、期待と不安が入り混じった気分で当日を迎えました。


 幸いなことに当日朝は地面にうっすらと雪が積もっている程度で、青空も見えています。遊魚券を購入後、坂道を登って本湖に向かいます。本湖で釣りができるのは3本の浮き桟橋と、一部の固定桟橋であり、私は固定桟橋で釣りを始めることに。

 
 コーホサーモンは比較的表層で釣れるとの情報もあり、早速ミノーで探ってみることに。最初に試したのはDDパニッシュ65F(HHGOR)です。これをフルキャストし、着水の波紋が静まるのを待って、軽めのトゥイッチングでリトリーブしてみると、手元まで追ってくる魚影が確認できます。そこで2投目はトゥイッチングの間にアクションを止めて、バイトのタイミングを与えてやるとすぐに一匹目がヒット。狙い通り35cmほどのコーホサーモンでした。ひさしぶりのミノーでの釣果にニンマリです。

 そして同じくDDパニッシュ65F(HHGOR)で30cm〜40cmのコーホサーモン3本がヒットさせ、「今日はミノーの日だ!」と心で叫んでみたのですが、すぐにミノーに反応がなくなって大慌てです。DDパニッシュをカラーチェンジしたり、様々なアクションやリトリーブスピードを試してみるのですが、何度かヒットはするもののランディングまでにはいたりません。

 そのうちアタリもなくなり、他のミノーに替えて色々試してみても結果は同じで打開策が見つかりません。最初にミノーへの反応が良すぎたせいでちょっと頭はパニック状態。色々と考えた結果、大寒波による急激な水温の低下で、さすがのコーホサーモンも活性が落ちたと考えて、ミノーでの攻略はあきらめて、スプーンでの攻略に切り替えることに。


 最初に選んだスプーンはオールマイティに使えるmkスプーンTRAP2.2g山吹色。 これをカウントダウン5まで沈めてリトリーブを開始してみると、一投目で30cmほどのコーホサーモンがヒット。そこからルアーチェンジなしに連続3匹がヒットし、直前のミノーへの反応の悪さがウソのようです。

 山吹色で少しアタリが遠のいてからは、アピールカラーからナチュラルカラーまで色に関係なく、mkスプーンTRAP2.2gをカラーチェンジすればたちまち数匹がヒットし続けるという状態がしばらく続きました。釣れるのは30cm〜40cmのコーホサーモンばかりで、そのファイトには満足させられました。


 このmkスプーンTRAP2.2gでの好釣果は1時間ほど続いたのですが、さすがにカラーローテーションだけでは釣果がストップします。そこで、スプーンをサイズダウンしたり、異なるアクションの物に換えてみたのですが、ヒットどころかアタリさえありません。

 スプーンのリトリーブ方法を変えたり、表層からボトム付近まで色々探ってみても反応なく再び頭の中はパニック状態です。数種類のクランクも試してみたのですが、アタリこそ時よりあるものの、コーホーサーモンの口の堅さが災いしたのか、活性が低いのか明確なヒットが得られることなく、1時間以上が経過してしまいました。おまけにスタート時点は見えていた青空も黒雲に覆われ雪が降り始め、人間の活性も急降下です。


 ここで冷静に考えてコーホサーモンはあきらめ、狙いをニジマスに切り替えることに。数年前に釣行した際、同じ場所で掛け上がりに居ついていたニジマスを攻略したことを思い出しました。そこでルアーをメタルバイブのボトムトレーサーにチェンジすることに。ただし、ナイロンラインではアタリがとり辛いので、リールもPEラインを巻いたものに交換します。PE0.3号にリーダーとしてフロロ0.5号を結束。ロッドは操作性を考慮してIBXX−56MTを使用。ただしヒット後のランディングを考えて、ドラグは緩めにしておきます。このようにタックルも変更して掛け上がりの居つきニジマスを狙います。

 キャスト後はボトムトレーサをフォールさせ、リフト&フォール で探ってみます。すると掛け上がり付近でラインを通じてグッと押さえつけるようなアタリを感じ、すばやくアワセると狙い通りヒット。ランディングできたのは40cm前後のニジマスでした。この後は昼食前までボトムトレーサーのカラーチェンジで、35〜40cmのニジマスで釣果を伸ばすことでき、再再度一安心といったところでした。



 
 昼食後は浮き桟橋に移動しましたが雪と風に苦しめられ、こちらの集中力も途切れがちで交通事故的なヒットはあったものの、パターンをつかめないまま早目の終了としました。

 この日のなごみの湖本湖は寒波の影響か(腕の悪さか)、急に釣れたり釣れなくなったりと極端な釣行でしたが、できればもう少し安定した天候の中で、じっくりと狙ってみたい管理釣り場です。


● 使用タックル

ロッド FLNE‐60GTS(スプーン)
IBXX−56MT(ミノー)(メタルバイブ)
リール S社1000番(スプーン)
S社2500番(ミノー)
S社2000番(メタルバイブ)
ライン ナイロン2.5ポンド(スプーン)
ナイロン3ポンド(ミノー)
PE0.3号+フロロ0.5号(メタルバイブ)
ヒットルアー DDパニッシュ65F(HHGOR)
mkスプーンTRAP2.2g 各種カラー
ボトムトレーサー 各種カラー



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