川は倒木が多く、この冬の厳しさを感じさせた。倒木は魚の絶好の隠れ家になるが、釣り人には厄介だ。川幅も広くなかったので、ここでは3ピースのマルチユース TRM−48ULを選んだ。このロッドは先端がフルグラスのソリッドになっており、ティップが恐ろしいほど柔らかかった。山中の歩行でティップを折ることを回避するためのグラスだそうだ。しっかり竿先が入るので、魚を弾くことは少なそうなフルグラス。一体どんな曲り方をするのだろうか?大型の魚を掛けて寄せられるのか非常に興味があった。
先行者がいたこともあり、セオリー通りの場所からは岩魚は姿を見せてくれなかった。できれば尺上の岩魚を掛けてロッドのパワーを確かめたいとところだが、相手をしてくれるのは、20cmもない小型ばかり。倒木を乗り越え上流を目指していくといつの間にか薄暗い森の中にいた。先には連なる滝が現れ、大型が潜んで居そうな落ち込みや岩が出迎えてくれた。
|
|