後藤 芳久

オフショア(GT、ジギング)、フレッシュウォーター(湖、サクラマス、渓流)と何でも挑戦し続けるマルチプレイヤー。そのチャレンジフィールドは国内に留まらず海外遠征にも及ぶ。
医薬品配送ドライバー。


《 またまた来ちゃった 》


 先日、スミス企画開発のI氏とのメールとのやりとりの中で「バスは毛虫を食べるのですが不思議とマイマイガの幼虫は食べません。でも成虫は食べます」。

 ではヤマメはどうなのか?バスが食べない物をトラウト、しかもヤマメが食べるのだろうか?今回は数匹キープして胃の内容物を調べてくるのが第一目標、と言うのは名目で自然の渓流で30オーバーヤマメがバンバンヒットしてくるのが忘れられなくて・・・


 最初のポイントにはエサ釣り師が、次のポイントにはルアーマンが支度をしていた為に上流へと車を走らせる。

 水量は少な目で濁り無し、渓流釣りの条件としては良いとは言えないが今日は晴天の気持ちの良い素晴らしい天気だ。前回良かったトロ瀬を数か所攻めてみるが反応無し。釣り人が多いようなので場荒れしているかな。

 試にトロ瀬の上の速い流れをやってみると「ガツン」とヒットするもテールフック1本が伸ばされてバラシ。アワセがしっかりと効いていない証拠。テールフックを交換して再度同じポイントで「ガツッ」とショートバイト2回で乗らず。でも、魚は瀬と言えるような浅く速い所に入っている事が分かった事が収穫。

今日は晴天


 次に前回大きな魚のチェイスを確認した岩盤の深いポイントに移動。Dダイレクトで30センチクラスのチェイスがのらりくらりと1度だけでノーヒット。かなり水深があるポイントなのだが底まで丸見えで全然釣れる気がしないので下流に釣り下る。

 数か所めぼしいポイントを攻めるもバイト無し。ここはダメだろうなぁとチャラ瀬に近いような流れにルアーを通してみるとガツンとヒット。こんな浅い所にもう入っているのか!幅広のプロポーションの良い型のヤマメ。さあ、お腹の中を見せてね。

 そして・・・出てきたのはマイマイガ!しかもほとんどマイマイガ!マイマイガの特徴であるブタ鼻のような模様の頭をざっと数えてみると大小12個も入って居るではないか。


幅広ヤマメ

胃の中はほとんどマイマイガの幼虫


 釣りをしていると川面を沢山のマイマイガが流れてくる。木の下で釣りをしようものならちょっと風が吹いてきたタイミングでボタボタと落ちてくる。草むらを歩けばウェーダーにマイマイガ、川の中でウェーディングしていても流下してくるマイマイガがウェーダーに漂着、知らぬ間に帽子にくっついたマイマイガがツバからこんにちは、右も左も上も下もマイマイガ、オー!マイマイガー!!

 芋虫や毛虫はカロリーが高いとどこかで聞いたことがある。今年の伊南川のヤマメの平均サイズが良いような気がするのは、やはりこの大量に湧いたマイマイガのおかげだったとは。


今日もマイマイガいっぱい/small>

1時間に1〜2匹くらいの頻度でヒット



10時頃から春蝉が鳴き出す
 同じような瀬を攻めてもう1匹追加。その下の荒瀬からトロ場につながる複雑な流れの中で回収しようと早巻したルアーに猛然とチェイス、ピタッと止めたらヒット!ロッド1本分の攻防でガバガバ大暴れした魚をロッドで左右にいなしながら何とかネットインしたのはジャスト30センチのヤマメ。コンディションの良い素晴らしい魚体だ。これは放流物ではないかも。

 数枚写真を撮っているとすぐ下流で子供達が箱メガネを持ってバシャバシャと川遊び。いくら天気が良くても水温15℃で川遊びとは・・・


Dコンパクトで

ヤマメ30センチ


 次に移動したポイントは堰堤下の瀬を攻めるポイント。水量が少なくて期待薄だがやってみるか。

 クロスストリームで流れを横切らせるキャストを数回、チェイスやバイトは無い。移動しようかと思ったが一応堰堤上からダウンストリームで同じ流れをチェックするとすぐに「ズシッ」と鈍重なバイト!デカい!完全にダウンストリームで掛けた魚は頭を出すことなく浮いて来ない。ロッドをポンピングしながら堰堤際を小走りに移動して堰堤下にジャンプ、テトラ際を走られてヒヤヒヤしたがネットに入ったのは極太のイワナ36センチ。

 堰堤下の足元にはウグイかアユか確認は出来なかったが沢山の魚が居る。この小魚を狙って型の良いイワナが堰堤下に入ってきているのは近年の伊南川には無かった良い状況だ。もう1匹居ないかとやってみるがその後はノーバイト。

イワナ36センチ


 ここの堰堤下に良い魚が居るのならばと同じような堰堤に移動してみるもすでに先行者の姿が。どうも中流〜下流方面には釣り人が多いようだ。

 藪漕ぎ前提ならばまだまだポイントは多くあるのだが何せこのマイマイガ大量発生、藪漕ぎなんかして体中にマイマイガで首筋あたりにソワソワされたら・・・

 上流の藪漕ぎ無しのポイントに移動、ここは下流から入って上流に抜けるまで約3時間のコース。釣り人の姿は見えないものの道路から良く見えるポイントなので入渓者は多い。でも他も人が多いしやってみよう。当初の予想とは裏腹に浅い瀬を中心に魚からの反応はそこそこで大型は出なかったものの3時間で7〜8匹ほどイワナ、ヤマメを追加して今日は終了。


今日は瀬の中でのヒットが多い

イワナも瀬でヒット


Dコンパクト緑カラー良く釣れる

Dインサイト44で


 ほぼ終齢幼虫と化した毛虫もあと数週間もすれば成虫になるだろう。 藪漕ぎ出来ずに温存してあるポイントはその時に・・・


● 使用タックル

ロッド TLB-63DT
リール ステラ2500HG
ライン PE0.6号+リーダーフロロ6ポンド
ルアー DコンパクトDダイレクトDインサイト44



[ 戻る ]