吉川 康之

埼玉県川越市在住の平凡なサラリーマン。

エリアおよび湖のスプーニングによるトラウトフィッシングをこよなく愛する。



《 春の芦ノ湖 2014  〜2014年 5月初旬 神奈川県箱根町 芦ノ湖〜 》


  今回はワカサギの接岸がピークを迎えているという5月初旬の芦ノ湖に出掛けてきました。実はつい先日も同湖を訪れていたのですが(1泊2日)、その日は前日の好釣とは打って変わって1バラシで終了。 初日だけで止めとけば良かった的な非常に後味の悪い残念な結果となりました。初日はレインボーにサクラ、イワナにブラウン...etc. 次から次へと浅瀬にさしてくるトラウト界のオールスターたちの登場に、いったいどの魚に狙いを定めたら良いのか迷うほどの魚影の濃さでした。

  なのにあれだけ良かった状況がたったの1日でどうして!? 帰りの車内でもこの疑問が頭の中をグルグルと巡りました。しかし何度考えてもたどり着く結論は同じで、人的プレッシャーとしか考えられません! あの日は連休の初日、フィールドは釣り人で溢れていました。水際にあれだけ多くの人が立ち込んでしまっては、鱒たちが警戒して岸寄り出来ないのは道理。 今回はそんな人の集中しないタイミングとポイントを見極めて挑んだ釣行でした。


  この日も水辺には沢山のワカサギの姿を見つける事が出来ました。これならトラウトたちを浅瀬に引き付けるには十分である筈です。そして一番の関心事である釣り人の数は。。。? 目に見える範囲内にフライマンさんが2名のみ。お互いの距離も十分に離れています。(よし!) 取らぬ狸のなんとやら!ではないですが、ここまでの余りに順調な滑り出しに、思わず口元も緩んでしまいます。

  ようやく夜が明けたばかりの湖面。水中の様子を伺う事は出来ませんが、トラウトたちが岸寄りしている事を信じてアプローチを開始しました。いくら近くに釣り人が居ないからといって自身が魚たちを追いやってしまっては元も子もありません。20メートル程先にブレイクを控えたシャローエリアに対して、まずは入水せずに静かにキャストを開始しました。この日使用したタックルは、ロッド:TLB-83DT ラグレスボロンに PE 0.8号(12lb)の組み合わせ、使用したルアーは PANICKY & SHAKY!でお馴染み パニッシュ 85F(6.0g)を選択しました。これを芦ノ湖メソッドであるグリグリを中心に、ロッドアクションを加えながらの積極的な誘いの釣りも織り交ぜてポイントを広く探って行きました。



この日も辺り一面ワカサギだらけ

昼間の表層水温は14℃。まさにベスト!


 時刻は早くもam8:00過ぎ。 期待に反して朝一のドラマは何も起こりませんでしたが、ある意味これも想定内! 諦める気持ちなど微塵もありません。そしてこの頃にもなると湖面を覆っていた霧も晴れ、次第に水中の様子も露わになってきました。今日もかなりの数のトラウトたちがワカサギを求めてシャローにさして来ています。相変わらず一番多く目に付くのはイワナ(だけど釣れない)。白のスポットと鰭の白いラインがよく目立ちます。次いで黒点が鮮やかなブラウン、そして第3位は同率でサクラマスとレインボーといったところでしょうか。私の数メートル先の目の前をグリーンバックの魚体が駆け抜けて行く度に、胸の鼓動が高鳴りました。

  一本の杭となって彼らの行動を観察していると、どうやら同じ個体が何度も行き来を繰り返している様子です。特にイワナやブラウンのように体に模様があり個体の識別が容易な魚たちはそれが明らかで、いわゆる居付きと呼ばれるタイプが多い様です(体色が湖底の色と同化しているのも居付きである事を物語っています)。これに対してサクラやレインボーは個体の識別が難しく断定は出来ないのですが、どうやら 一見さんの行き摺りタイプと、このエリアを中心に小さなコースで回遊している半居付きタイプの2種類が出入りしている様に感じました(こんな光景、水辺に多くの人が立ち込んでいたらまず見られないでしょう)。


 もうこうなってくるとサイトの釣りしかありません。彼らの向かう進行方向先から僅かに狙いをズラしてルアーをキャスト! 視界ギリギリのラインをイメージして早巻きでルアーを躍らせました。(おっ 気が付いた!)明らかに進行方向を変えルアー目掛けて突進して来ます。そしてその後はほんとあっという間でした。それは決してランディングが容易だったという事ではなく、相手のあまりに凄まじいファイトに圧倒されてしまい、途中のやり取りをほとんど覚えていないというのが正確かも知れません。しかし、50cmにも満たない浅瀬から一度も体を出すことなく最後まで私に抗った姿、そして腕に残る強烈なやり取りの感触だけが、次第に大きく鮮明に蘇って来ました。相手は予想通りのサクラマスでした。サイズからして昨年の春に稚魚放流された個体だと思われます。放流からたったの1年でここまで大きくなると言うのですから、芦ノ湖の水環境が余程良いのでしょう、ほんと驚かされます。


芦ノ湖のサクラマス

桜の花びらとの共演がなんとも美しかったです!


パニッシュ85Fにて


 そしてこの後もサクラマスに少しも引けを取らない見事なクオリティフィッシュが顔を出してくれました。水色が変化するブレイク下からはブラウントラウト! そして大石が点在するガレ場(水深1m程)からはレインボートラウト!がそれぞれ登場。もう気分的にはグランドスラム達成といった感じでした。

 

 芦ノ湖 いい魚たちが育っています! このレポートを書いている6月初旬、芦ノ湖はすっかり夏モードに突入したようで、朝の早い時間帯を除きトラウトたちの姿をほとんど見つける事が出来なくなりました。また来年同じ時期にここ芦ノ湖を訪れたいと思います。



芦ノ湖のブラウントラウト

居付きの個体なのか体色が湖底の色と

同化していました


こちらも パニッシュ85Fにて


砲弾の様な体型のレインボートラウト

(パニッシュ85Fにて)


その走りはまさに砲弾でした!


【芦ノ湖のサクラマス(You Tube動画)】



● 使用タックル

ロッド TLB-83DT ラグレスボロン (SMITH)
リール 10 CERTATE 2500 (DAIWA)
ライン FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO−VIS GREEN (BERKLEY)
リーダー TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS)
スナップ クイック ロック スナップ #2 (SMITH)
ルアー パニッシュ 85F (SMITH)
チェリーブラッドMD75 (SMITH)
ネット チェリーネット サツキ (SMITH)



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