吉川 康之

埼玉県川越市在住の平凡なサラリーマン。

エリアおよび湖のスプーニングによるトラウトフィッシングをこよなく愛する。



《 夏のハイランドレイク2013 ふたたび
〜 2013年 8月初旬  栃木県日光市 中禅寺湖 〜 》



 魚が回って来るのをただひたすらに待つだけという、受け身のイメージの強かった蝉パターンの釣り。決して我慢強い方ではない私にとって、この釣りはどうにも馴染めそうにはない そんな類の釣り方でした。ですが実際にやり始めてみると、私がイメージしていたものとは全くの逆! 確かにジッと待つのが大事な状況というのもありはしましたが、経験したその大部分は積極的なアピールをする事でもたらされたものばかりでした。湖をとりまく環境や生態系、そしてターゲットとなる魚種や季節 。。。etc. これらの違いでいつでも当てはまるものではないと思いますが、少なくとも前回釣行までは効果的な誘い方のひとつであったと確信しています。

 蝉ルアー 美蝉(ビセン)を使った、この積極的なアピールの釣り、じゃあ今年の夏はいったい何時まで通用するのだろうか? 私にそんな疑問が湧いて来たのは至極当然の事でした。そんな訳で今回はこの疑問を解消するべく8月初旬の中禅寺湖に出掛けてきました。


男体山登拝大祭によるものでしょうか、
夜間には灯篭流しが行われていたようです

今日も深山を救出して善行を積みます!
どうか釣らせて下さい(-人-;)タノンマスー


 夏真っ盛りの8月初旬、またも蝉ルアーを携えて中禅寺湖へと出掛けてきました。 前回(2週間前)、蝉ルアーでとても反応の良かったポイントに向かうも、あろうことかまさかのノーバイト。さすが8月といったところでしょうか、いきなり出鼻を挫かれます。前回との相違点といったら今日はとても天気が良いということ。ギラギラと照りつける太陽は容赦なく肌をさし、湖面からの照り返しは目に痛い程でした。

 それならば という事でこの日は日陰を探してランガン!です。見知ったポイントを中心に速いテンポで探って行く事に決めました。するとこれが大正解? ほどなくグリーンバックの綺麗なレインボーが顔を出してくれました。この個体、私の数メートル先の目の前に浮かんでいたトンボを捕食、興奮を抑えながらキャストした美蝉(ビセン)を何の音も立てずに水中へと引きずり込んで行きました。その捕食の瞬間といったらほんと最高で、間違いなく今季5本の指に入るであろうとても印象深いシーン(相手)となりました。


美蝉(ビセン)に出たグリーンバックのレインボートラウト
湖水の色と同化していました

湖面に浮かぶ沢山のトンボを見ることが出来ましたが、
これを捕食するシーンは殆ど見られません


 そして迎えたam11:00。この日一番となるドラマ魚の登場です! 美蝉(ビセン)へのバイトの瞬間もはっきりと見えました。前回同様にロッドティップを高く掲げた状態で美蝉(ビセン)を小刻みに連続シェイク! それと同時にゆっくりとリーリングも行い、水面を羽をバタつかせて移動する溺れた蝉を演出(実際に水面に浮かぶ蝉は見られませんが)している最中での激しいバイトでした。釣り人の目測ほど当てにならないものはありませんが、70cm近くはあったかと思います。そしてこの魚がしっかりとフッキング、いっきに沖へと向け走り出しました。しのげたのはせいぜい10秒くらいのものだったのでしょうか。10ポンドのフロロリーダーをぶった切って奴は行ってしまいました。

 仮に時間を遡り、もう一度最初からやり直しする事が出来たとしても、あの魚だけはどうにも獲れる気がしません。相手はそんな魚でした。最後に私をあざ笑うかのように3回大きくジャンプしていった姿が目に焼き付いて離れませんでした。

 その後もレインボーを追加するも、先ほどのショックがあまりに大きく、素直に喜ぶ事も出来ませんでした。出るのはため息ばかりです。


その後もレインボーを追加するも、先ほどのショックが
あまりに大きく、素直に喜ぶ事も出来ませんでした。

こちらも美蝉(ビセン)による釣果


 そんな出来事があって、この後いつもなら尻つぼみの形で終わってしまうのが私の中でのパターンなのですが、この日は少しばかり展開が違いました。 ディープエリアに差し掛かったタイミングで、何気に行ったメタルミノーのジギングに対して鋭いアタリが! 最初はいつものレイクトラウトだろうと思っていたのですが、引きがレイクのそれとは異なります。もしかしてブラウン? 一気に緊張が走りました。

 特大レインボーに逃げられて、そして今度はブラウンにもまた逃げられて。。。 こんな負の考えが頭を過ぎってしまった時は ロクな結果とならないのが普通なのですが、なんとかネットインに成功する事が出来ました。相手はオス?のブラウントラウト(61cm)。

 あの特大レインボーも獲れていたらと未だ悔やまれるところでしたが、さすがにそれは贅沢というもの。8月に於いても蝉パターンは十分に通用する(少なくともこの夏は)。この疑問が解消されただけでも十分です。しかもこんなブラウンのお土産まで頂けたのですから! この日のところはこれで良しとし、夕闇迫る中禅寺湖をあとにしました。


中禅寺湖のブラウントラウト
(メタルミノーによる釣果)

メタルミノー 18g (イワシカラー)


その体色から想像するに回遊系?の個体なのでしょうか

控え目な朱点がとても素敵です


【中禅寺湖のブラウントラウト(2013年8月初旬) You Tube 動画】



● 使用タックル

ロッド TLB-83DT ラグレスボロン (SMITH)
リール 10 CERTATE 2500 (DAIWA)
ライン FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO−VIS GREEN (BERKLEY)
リーダー TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS)
ルアー 美蝉 (SMITH) ※ フックはシングルに換装
メタルミノー (SMITH)
フック 美蝉(ビセン)テイル側  Wトラウトタテアイ5B  (SMITH)
       ベリー側  Wトラウトタテアイ4B  (SMITH)
   ※ バーブは潰してあります
ネット チェリーネット サツキ (SMITH)



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