夕涼みボトムチニング

古谷 英一

鹿児島県在住。錦江湾を中心とした鹿児島県内のフィールドでショアからのソルトウォーターゲームを追求している

本来であれば、トップチニングを楽しみたいのですが、毎度毎度、休みの度に釣りに行くことは出来ず。家庭持ちアングラーの悲しい所です。
少ない空き時間を利用しての釣り、仕事終わりの釣りと、なかなか自由に釣り出来ないのですが、その短時間を有効利用して楽しめるのが、ボトムチニングです。
釣行のタイミングとしては、下げ潮、上げ潮関係なく、潮が動いてさえいれば確率は高い釣りですが、ポイントだけはそれなりにセレクトする必要があります。


今回、私は干潮からの満ち込みを狙う時間帯での釣行でした。上げ潮2分からのスタートで、一時間半ほどの釣り。このタイミングで潮のしっかりと動くエリアを探ります。
干潮からの満ち込みの潮は、必ず海から近い河口から潮は確実に動いて来ます。流れてくる淡水を押し上げるタイミングは、満ち込み後半の話になりますが、ボトムを海水が汽水を押し上げながら上流へ侵入していく底潮は、満ち込みが始まれば徐々に影響を与えてくれます。
水面の流れは下流へ向かって流れていても、ボトムは海水が河川内の水を押し上げながら上流へ流入してきます。見た目では全くわからないのですが、徐々に水位は上がってきます。
この底潮の動きを、満ち込みを狙う時には重要視します。


その底潮の動きやすい場所は、干潮からすぐはなかなか明確には現れにくく、河口から徐々に上流へと強くなって行きます。
これは、河口が広ければ広いほど上への影響は遅くなり、潮位差が小さければ小さいほど流れは弱くなります。下げ潮よりも、その流れは顕著に差が生じます。
それを考え、河口に近いエリアへ入ります。表層は下流への流れで、さらにボトム付近も下流への流れでした。潮が侵入してくるのに、もう少し時間が掛かりそうなタイミングです。
しかし、釣り開始から30分程で、表層の流れが緩やかになると共に、一気に海水がボトムを這い上がってきました。このタイミングからが勝負ですね。

ボトムチニングの場合、広範囲を手早く探るスタイルが多いかと思いますが、ある程度の絞り込みも必ず必要です。単に一匹を求めるのであれば、ただ闇雲にキャストを繰り返せばいいのですが、交通事故的なスタイルの釣りは嫌いなので(汗)。
今回、満ち込みの潮に乗って河川上流へと移動するチヌを狙います。そのため、チヌの回遊するルートをしっかりと狙う必要があります。シャローでエサを探しているチヌや、流れの中でエサを探しているチヌを狙うのではなく、あくまでも回遊するチヌを釣っていきます。
そのため、チヌが身を寄せつつ移動をする、ブレイクラインを基準に探る釣りです。
このブレイクライン、流芯があれば、その両サイドにだいたいあります。今回は、その両方を効率良く探って行きます。一ヶ所で回遊を待ち続けるのもありなのですが、そのブレイクラインを歩きながら広く探っていきます。

そんなスタイルでボトムチニング。闇雲に釣りをするよりも、明確な理由や目標を持って短時間集中で釣りをした方が、確実に釣果につながりますし、有意義な釣りが出来ると思います。
そして、そんな短時間を満足できる釣りにするためには、やはりタックルも大切ですね。私はボトムの感知能力を高めるためにベイライナーAKBMのベイトロッドに、広範囲をしっかりと確実に探れるフリーリグでテナガホッグをセット。的確にボトム感知しながら、回遊するチヌに目立つ様に大きめのワームをセットするのがおすすめです。

満ち込みの潮が差してきてからは、その潮に乗ってチヌも入ってきます。連発とはいきませんが、細かく移動しながら探れば、それなりの反応が帰ってきます。短時間でも満足できる釣りに。
まだまだチニングシーズンは続きますが、時合い待ちや空いた時間で、短時間集中でも満足の出来るチニングを楽しんでみて下さい。

RodベイライナーAKBM BL-C812ML
Lureテナガホッグ