猪原 亮

高知県在住。チーム・CATホッグチェイサーズ(海猫)、ショア馬鹿いけいけ2号団所属。

海でスズキ、イカ、青物、フカセ釣りを展開中。



《 釣り納めと初釣り 》


12月下旬、前回のレポの後も祭りと4匹目のドジョウを求めて朝の釣行を続けていましたが、とうとう巡り合えず、夜中の時合いの週となってしまいました。この週で2019年は釣り納めになるだろうと、気合を入れ直しての釣行です。


○釣り納め

満月の晩、引き潮のタイミングを狙っての釣行。前の日まで若干の時化模様だったため、まあまあ波が残っています。河口はすでに真沖へまっすぐ出ており、河口の流れだしには扇状に波がせり上がり、打ち付けてます。

たった数週間のうちに、右岸側へ流れ出していた流れは、左岸側に変わり、そしてまた中央へと激変していきます。今年は特に河口の地形変化が激しいです。そのため毎度毎度一からポイント探索です。

河口の流れだしの波の立ち具合を見ると、川の中も波の外側も浅そうな雰囲気です。扇状に河口が流れ出してますからね。一本絞りの流れに比べると砂や礫が堆積しやすくなります。

始めは流れだしのサイドのサーフにサラナマックスを投げますが、沖から波が立ってきており、すぐにリップが底をする感触があります。河口に隣接したサーフは相当浅い印象です。うーん、流れだしの芯が少しは深さがあるかもしれないと、そちらを狙います。

扇状の流れだしの縁が引き潮とともに干上がってきたので、そこをウェーディングして、なるべく流れだしの芯に近づきます。マックスを流れだしの芯に投げ込んで、ドリフトさせながら巻いてきますが、反応がありません。

数投した時、寄せ波の中でかすかに「コツっ」とアタった気がしました。すぐに投げ直します。またアタります。気のせいじゃなく、間違いなく魚っぽい反応です。ただ渋い。マックスをフルキャストしてすぐのところでアタっているので、もうちょい先まで探るためにハルカ145Fのカタクチレッドベリーを使ってみます。このカタクチレッドベリーもベリーと背中はクリアーで、多くの磯ヒラや川スズキをゲットしてきた好きなカラーです。

今度は流れだしの芯の向こうまで、かっ飛ばします。普段、僕は波打ち際を狙うことが多いので、サーフではそんなにフルキャストをしないと、これまでレポで書いてきましたが、状況が異なればフルキャストもします。特に広大な流れだしが形成されている今回のような状況では、ポイントに届かなければ意味がありません。

かっ飛ばしたハルカをドリフトさせながらリーリングしていると、ドーン!とひったくるようなアタリ!向こうアワセで魚が乗りました!激しく沖でジャンプしていますが、あまり大きい魚ではなさそう。

寄せてくると60pくらいのヒラでした。何となく雰囲気がつかめてきました。ヒラがいるということはまだ何かしらのベイトがいるのかなと。


このヒラは久しぶりの我が家のタンパク源にキープし、血抜き・活締めを施します。さあ、次いってみよう!また同じコースに、ハルカを投げ込みます。ハルカのかっ飛ぶ感覚はいいですね〜。ナイロン12lbでも、1回転1m巻けるリールで回収するのに70回転前後巻くので、たぶん60〜70mの範囲で飛んでます。


ドリフトさせていると、今度は寄せ波時にコツンというアタリ!すかさずフッキングすると、これも沖で跳ねます。そんなに大きくはなさそう。寄せてくると、これは先ほどのヒラと同サイズくらいのマルスズキでした。


これは魚が結構入っていると確信。次々行きましょう!と意気込んで投げてみますが、この後ショートバイトが連発します。針に掛かりません。フックが3つも付いているハルカにフッキングしないのです。潮が引いてきて、波の高さは変わらないのに水深が浅くなった分、ハルカでは泳層が浅すぎて、波の表面まで追ってこない魚がすぐ後ろで反転しているのかなと。本当にそうなのかは分からないですが、イメージでちょい深めをトレースした方がよさそうかなと思いました。

そこで今度はサラナ125Fです。カラーはとりあえず万能なレッドヘッドを使ってみます。何でサラナマックス使わないのかと、正直言いますと、125Fの方がしっかり振り切れるとマックスより飛ぶからです。まあ僕の技量が足りてないだけかもしれないですが、僕の使用感では125Fの方が飛びます(笑)。

125Fに替えた1投目。もちろんハルカ145Fには及びませんが、流芯の向こう側までは飛んでくれた模様です。なんで分かるかって?それは引き抵抗の違いです。ハルカを投げていた時は確実に流芯の向こうに投げることができていました。すると最初はドリフトに掛かる抵抗が少なく、いっとき巻いてくると急に引き抵抗が大きくなります。もちろんルアーが若干U字を描いていることもありますが、ほとんどダウンで投げているので、引き抵抗の違いは流れの流量の違いだと判断できます。

先ほどからアタっていたのは、その流芯の強い流れに入る直前ぐらいのところ。そこに集中して流します。次のキャストでもしっかり流芯の向こうだな、という感じの軽めの引き抵抗。そこからちょっと引き抵抗が重くなったなと思った瞬間、ゴンッ!と重いアタリ!!今度は巻き合わせます!流芯の流れに乗って、結構引きます!ドラグも出してきます!ちょっとデカそう!沖で跳ねてます!アカメ・・・じゃないな。ヒラっぽい感じです。寄せてくると、サイズアップした70pクラスのヒラでした!久々にいいヒラを釣りました。




あ、そういえば。僕はこれまで「男は黙ってハンドランディング!」と思って、ハリを外す時もだいたい手で魚の口を持って扱ってきたのですが、毎度手がボロボロになってました。最近年のせいか傷の治りが遅いので、ちょっと辛くなり、とうとうフィッシュグリップを導入させていただきました。いやあ、使ってみてこんなに楽なものだとは思いませんでした。もう手放せません(←遅せえよ!って感じですね)。

この日、すでにヒラを1匹キープしてましたので、リリースします。やっぱりルアーの深度を深くした方ががっつり食ってきた感じです。読み通り!!気持ちがいいものです。


また数投しているとアタります!今度はまたマルでした。マルもちょっと沈んだのでしょうね。マルとヒラの混成群が河口の流れだしの外についているようです。

そのあとは、サイズは40〜50pクラスですがマルセイゴとヒラセイゴが適度に遊んでくれ、干潮を迎えたところでアタリが止まりました。んんっ??魚何処に行ったんだ?と、またハルカに替えて大遠投もしてみますがアタりません。



終わったかと思い、先ほどまで使ってたルアーを川の水で洗おうと、河口の内側でゴーストマーブルを付けてチョイ投げで巻いてくると、ゴンッ!!と小さなブレイクの先でバイトッ!!ドババババッ!と跳ねて、そのまま浜にずり上げたのは、60くらいのヒラでした。

川の中に入ってきてたんかい!意外も意外、予想外でした。そこからは同じ狙いで、河川内のブレイクを狙い、60〜65pのヒラを2本追加し、結果的にはプチ爆釣。こんなことそうそうありません。この状況に感謝し、釣り納めとしました。





○初釣り

年が明け10日ほど経ち、また月夜を迎えました。もうすでに河口ではシラスウナギ捕りが解禁になっているので、闇夜や曇った日、雨の日などの夜間には釣りは出来ませんが、満月の光量が多いときは、シラスが捕れないからか、シラス捕りの人たちがいない場合があります。

もしかすると、釣りが出来るかもしれないと河口に向かいます。約1か月ぶりくらいでしょうか。ラッキーなことにシラス捕りの人たちはいませんでした。ただ先行者が居て、旧年中にヒラとマルを爆った場所では釣りができなそうです。

じゃあ河川内はどうかと地形を見てみると、河口の流れだしは扇状で変わりありませんが、河川内のすこし上流部がきゅっと狭くなり、かなり強い流れができて深く掘れており、その下流がヒラキのようになっています。要は河口の流れだしの手前に一本絞りの淵からヒラキができたような感じです。

年末に河川内でも釣れていたので、もしかしてと、一発大物を見据えてサラナマックス・ゴーストマーブルを結びます。その1投目。対岸の流れのヨレに投げ込み、ドリフトさせながらしっかり潜らせ、こちら側の岸に出来たブレイクに差し掛かったところで「ドン!」と重たくアタりました!突然のアタリに一瞬焦りましたが、ちゃんと巻きアワセでフッキング!ジリリリッっとドラグが出て、水面で大きな鰓洗い!アカメ・・・ではないようですが、なかなかのサイズのスズキのようです。

数回の鰓洗いとジャンプをしのぎ、ずり上げたのは70p後半、80p近いポットベリーなマルスズキでした!久々の良い型のマルです。新年一発目が80p近いだったので素直にうれしかったです。




かんぬきにばっちり掛かっているので、頭の向きを制御でき、ほとんど走らせることなくゲットできました。やはりフロントフックを口に掛けることは大事ですね。この日はこの後、同じパターンでルアーサイズを落とし、サラナ125Fレッドヘッドで65pのヒラを追加し、終了。初釣りとしては上等の滑り出しです。


次の日も同じ時間帯に同じパターンを試します。川の絞れたところから下流のヒラキ方向へ対岸キャストし、流れに乗せてドリフトするといった感じです。

少し釣り下ったところで、対岸付近でボラの群れが一気に沸き立ちます!こ、これは何かデカい奴が居る!4匹目のドジョウかも!?と思いすぐにキャスト!サッとマックスを潜らせ、ドリフトに移った瞬間、ドンッ!とまたしても重いアタリ!

巻きアワセで乗せた直後から、流れに乗ってドラグが出ます!!こ、これは昨日より良い型だ!き、来たか!・・・と思ったのですが、そこからはそんなにドラグは出ません。ただ、かなり重い引きです。

手前に寄ってくると、ドババッ!と鰓洗いに全身ジャンプで暴れまくります!どうやら大きいヒラの様です。おとなしくなった魚をずり上げると、80cmアップの見事な体型をしたヒラでした。



サラナマックスが小さく見えます

この日は同僚が来ていたので、メジャーで測ってもらうと84p。その長さ以上に体幅があり、もっとデカく見えました。久々の80アップのヒラに見とれました。ゆっくり蘇生し、リリース。目当ての4匹目のドジョウじゃありませんでしたが、満足いく魚でした。


○今後の展望

昨年末から年始にかけて、出来過ぎの釣果が続き、いつまでもこの状況が続いてほしい、と思ってしまいますが、マルもヒラも1,2月が産卵シーズンですので、今後はちょっと厳しくなるでしょう。ただ、もう少し水温が下がると沿岸にサワラやヒラメも接岸してきますし、ベイトの寄り方によってはまだまだブリも狙えますので、これからも行ける限り、ホームグラウンドの河口サーフに通ってみたいと思っております。


● 使用タックル

ロッド サーフェッサー98
リール ツインパワーXDC5000 XG
ライン ナイロン12lb+リーダーフロロ8号+ファイティングリーダー12号
ルアー サラナ125F・レッドヘッド、ゴーストマーブルサラナマックス・ゴーストマーブルハルカ145F・カタクチレッドベリー



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