古谷 英一

スミスフィールドスタッフ



《 ボトムの絶妙な駆け引きが醍醐味『ボトムチヌゲーム』 》


もう、何年この釣りをやっているのか?
かれこれ25年以上かもしれない。
ボトムチヌゲーム。
昔は、専用のルアーなんて全くない中、試行錯誤しながら色々とやったもんだ。
切っ掛けは、ミノーで良く外道として釣れたから。ただ、ミノーで専門に狙うと、数は全く出ない。そこからの試行錯誤。
バス用アイテムを駆使して、毎日の様にシーバスの合間に試した。でも、この試行錯誤の時間が最も楽しく、次から次へと沸いてくるアイデアに、お小遣いが付いていかない日々でもあった。
今でこそ、そんな日々が懐かしく、それが今でも役立っている事は確か。


そんなボトムチヌ、もちろん今でも大好き!手軽に出来る事が最大のメリットだが、とにかくボーズがほぼないのも好きな所。トップチヌも好きだが、チヌとの細かな駆け引きがこの釣りの最大の魅力だと思う。
あの独特の金属的なバイト!そして、そのバイトが本アタリではなく、連続してカンカンカンカンっと。それでもフッキング出来ないもどかしさは、他にはない不思議な感覚。
警戒心の強いチヌは、無駄な抵抗ですぐに咥えていたワームを放したり、フックまで咥え込まない。如何にして、喰わせ込ませるか?ここが最も難しく面白い所。
この駆け引きは、ボトムチヌゲームの中でもワームを使った釣りのみ。アタリを出す難しさと、喰わせてフッキングする難しさは、どんな釣りよりも楽しさを感じる。


今では様々なボトムチヌ用アイテムが出ているので、釣りはかなり楽になった。
スミスよりリリースされているジグヘッド『AR-リグ』は、ソフトリップで波動を作り出し、好奇心旺盛なチヌの気をしっかり引いてくれる。
そして、それをサポートする黒鯛大将やアマジャコといった、喰わせのワーム。これらの組合せは、もう私のテッパンに。チヌの気を確実に引いてくれる。

あとは、喰わせ込ませるのみ・・・最大の楽しみがここ。もちろん、日によって黒鯛大将が食い込みが良かったり、アマジャコが良かったりはあるものの、基本的にはチヌとフッキングのタイミングを駆け引き。
バイト、即フッキングはほぼすっぽ抜け。
ラインテンションを掛けたままフッキングのタイミングを計れば放す。
喰わせ込み、フッキングさせるタイミングは、しっかりとチヌと対話する必要あり!
私の場合、ロッドティップを送り込み、チヌに違和感を与えない事を一番に考える。その間、金属的な信号は連続。そして、一瞬の本アタリでフッキング!
この感覚は、やはりこの釣りの面白さ。シーバスの様に、バイト即フッキングという釣りもいいが、バイトからの駆け引きがある釣りは病みつきに。








そして、今シーズンも楽しむ。
バイト連発・・・しかし、フックアップはその半分以下。でも、1匹1匹としっかりと対話。
この駆け引きを楽しむ。
秋の気配を感じつつ、もどかしいかチヌとの対話を楽しむゲームを堪能する日々が続きそう。


【使用タックル】

ロッド・・・ダンシングブリーム翔DB-SH72
リール・・・2004番
ライン・・・PE0.6号
リーダー・・・フロロカーボン12lb
ルアー・・・AR-リグ黒鯛大将アマジャコ



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