古谷 英一

スミスフィールドスタッフ



《 錦江湾はマダイの宝庫!? 》


「錦江湾はマダイの宝庫!」って釣具屋のローカルCMが以前はあった。その通り、錦江湾でのマダイ釣りは昔から有名で、様々な釣り方で楽しまれてきている。
現在では、タイラバやジギングなどルアーマンも非常に多く、そのポテンシャルは計り知れない。
私も昔はタイラバなどで行ってたが、今では仕事の都合でなかなか・・・。オフショア自体、遠い釣りへと変わった。タックルも深い眠りに・・・。
マダイの多い錦江湾、この季節は入りダイと呼ばれ、湾口から湾内へ入ってくる季節。湾口周辺では、この入りダイを狙う釣り船が集まっている季節。この季節から湾内のマダイゲームも盛り上がりを見せてくれる。


そんなオフショアから遠のいた私、何故だかマダイを釣る。
連日、バチ抜けシーバスを狙って湾奥へ。もちろん、バチは大量に抜ける満月、大潮。条件は最高!
しかし・・・、実際にフタを開けてみると、シーバスの数が極端に減ってる。バチの多さとは裏腹に、シーバスが居ない。前回の潮までは数が出ていたのに、苦労の釣りばかり・・・。
そこで、気分を変える為に、同じくバチ抜け真っ最中の別河川河口のサーフへ。
居る、居る♪同じバチ抜けに期待したアングラーが♪出遅れた感じでサーフへ。サーフには1人、状況は良くはないと・・・。
でも、今までが橋周りを攻めていたから、気分は大きく変わる。満潮からの下げ潮が利きだすと、綺麗な流芯ができ、その流芯から脇のタルミにかけて、デッドスローでチェリーブラッドLL70Sをドリフト。反転した所からは超デッドスローでリトリーブ。この繰り返し。
しかし、一向にバイトはナシ。
流芯に対してアプローチする角度を少しずつ微調整しながら、とにかく流されるバチをイミテート。例年であれば、これでガンガン当たって来るのだが・・・。上流のアングラーも、対岸のアングラーも無反応なのか、ひたすらキャスト音のみが聞こえる。


アクションを入れつつ、極小ベイトパターンも試みるがノーバイト。こちらの河川もシーバスはお留守?海側へ少しずつ移動しながら、様々なパターンで探る。
そして、干潟の出てくるエリア手前。丁度、河川の流れで小さなブレイクの出来る場所。ここで出なければ、もうあきらめよう・・・。
バチ抜けパターンで、チェリーブラッドを流す。そして、ドリフト後の反転からリトリーブへ。
コッ!
小さななバイト。でも、明らかに生命体からのコンタクト!
ソフトティップで軽くきいていくと、グンッ!と嫌がる。ここで思いっきりのフッキング!物凄く大きく降られるロッド。振り幅の大きな単発的な衝撃・・・大きなエイのヒレにフッキングし、エイも気付かずに泳いでいる・・・そんな感じの衝撃が。
この時、正直、エイだと思ってファイトを始める(汗)。シーバスのヘッドシェイクではないし、マゴチとも違う。もちろんチヌのような無邪気さはない。
単方向への大きな衝撃、そして走り出すと止まらない。強引に止めると、フワッと体を翻す様なテンションの抜け方・・・。
しかし、徐々に寄せると、想像を覆す暴れ方を。エイの様なパタパタ感がなくなり、鋭い突っ込み方は増す一方。テイルで水飛沫を上げながら遠ざかる姿は、確実に違う。



最終的にサーフへと横たわったのは、春らしい美しいピンクが鮮やかなマダイ。それも、素晴らしくデカイ!
メジャーを忘れ、正確な測定は出来なかったが、手尺で70cm超え。痩せてはいるものの、素晴らしい魚と出会う事が出来た!
ガッツリと固い口へフッキングしたチェリーブラッドLL70S。この一匹で今回の潮の不調さを忘れさせてくれる。素晴らしい出会いとなった。
さらにこの後、もう一度マダイからのコンタクト。首の振り方、動き方が同じ。ただ、少し小さい感じはするが、マダイである事は確かなのだが、ブレイクからシャローへ入ってからの突っ込みが強く、数度の走りでフックアウト・・・。
でも、清々しい気持ちで帰る事が出来た。


もちろん、その翌日以降も通う。
だが、それ以降のバイトは得られず。
シーバスさえ、相手にしてくれない。
バチが今年は少ないのか?
それとも、アフターの戻りが遅れているのが原因なのか?
とにかく悩みは尽きない・・・。
でも、そんなシーバスゲームが大好きだ。

そろそろ稚アユや稚ボラ着きの極小ベイトパターンへ切り替えて行こうかな。
頭を悩ませながら、河川へ通う日々は続きそうだ。
そして、今回のマダイ出現で、サーフのマダイゲームの可能性も、少し調べて行きたいとも思う。


【使用タックル】

ロッド・・・ベイトロッド
リール・・・ベイトリール
ライン・・・PEライン1号
リーダー・・・フロロカーボン16lb
ルアー・・・チェリーブラッドLL70SCB70ドリフト改サラナ80Fなど



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