古谷 英一

スミスフィールドスタッフ



《 ボトムチヌ短時間釣行 》


ここ最近、仕事が忙しく、仕事終わりからの釣行が辛い。なので、休みの前夜、もしくは休みの釣行のみになってしまっている。 しかし、やはり夜の釣行は辛く、フィールドまで辿り着く前に睡魔に襲われる始末。暑さと仕事疲れに、参っている日々。
そんな中、潮は悪いが短時間勝負でチニング。
向かうは薩摩半島の西海岸、サーフと河川が連なるエリアで、その中でも小規模な河川内を狙う。夜間のボトムチヌは、断然、河川内にチヌも入って来やすく、ポイントを絞って攻めやすいので短時間勝負にはもってこい。


満潮は深夜1時頃、小潮で潮の動きはあまり期待できないため、出来る限り潮の動きやすい時間帯を狙う。満潮から一時間ほどしてからが、最もいい時合いとふんだ。
チヌも、潮の動きには敏感で、流れすぎても流れなくても着き場が変わる。これは、ベイトにも左右されるのかもしれないが、潮が流れれば流れるほどその脇へ逃げていき、浅場へも入って来やすい。好物とする甲殻類が、流れの緩やかな場所を好むからか、潮の大きい時ほどシャローエリアに差してきていたり、流芯から離れた場所に群れる傾向が。
逆に流れの弱い場合には、流芯に近いブレイク付近や流れのぶつかる場所など、比較的流れがある場所を好む。わざわざシャローへ入ってエサを探すより、ベイトが動きやすい分、広範囲に散っている事でそれを探し回っているのが原因か?
そのため、今回の様に潮の動きにくい小潮周りなどを狙う場合には、広い範囲にチヌが散っている事を前提に、広範囲を探る必要がある。もちろん、シャローエリアも含めて探ってはいくが、出来る限り潮の動きやすい場所、潮の動く場所を探る事も大切。


川幅は20mもない。潮は小潮で流れは何時もの様に強くはなく、流芯部分もゆったりとした流れ。こうなれば、シャローエリアでは流れはほとんどなく、流れがないために流下してきた草などが貯まっている。
よって、対岸シャローは捨てて、シャローからのブレイクと流芯、そして足下の流れがかすめる護岸際を探る。そのため、今回はARリグは5.5gをメインにチョイス。私の場合、流れが強くジグヘッドなどが流れで転がる様な時には7g、シャローをメインに探る為には3gという使い分けが多い。あとは、チヌの喰い次第で、ローテーションする。
そして、使うワームはお馴染みの黒鯛大将とアマジャコ!ボトムチヌには欠かせないアイテムですね。カラーは、普段から濁りのある河川なので、アピールカラーをメインに。常夜灯なども一切ないフィールドなので、アピールカラーで通していく。


キャストすれど草ばかり。農業用の水路が至る所で合流している河川のため、仕方ない事だが、嫌気がさす。流れに対してクロスで攻めると、ほぼ毎回の様に草・・・。ラインが拾ってしまうんですね。
そこで、流れに対してアップで攻める。こうすると、草の絡みは極端に解消。流れが緩やかな分、この流下してくる草の対処も重要。
ボトムを叩きつつ、時折リフト&フォール。結果は程なくして出た!
まずは、32cmのキビレ。クックックッ・・・と、持って行くアタリで、ティップできいてみると放す。しかし、着底からすぐに再びアタリ!ここは少々送り込み・・・ロッド限界まで送り込んだ所でフッキング。この喰わせる為の駆け引きも面白い所ですね。 それからすぐに、48cmの痩せてはいるが本チヌ(クロダイ)をキャッチ。なかなかのファイトで手こずらせてくれたが、満足の1匹!さらに本チヌ42cmも追加。一時間ほどではあるが、キャッチ3、のせられなかったバイト4と十分な結果。





やはり、夏の夜はボトムチヌに限りますね。ポイントさえ見つけてしまえば、この安定の釣果。ボトムトントンで、独特のアタリ、そして喰わせ込む為の駆け引き、そして金属的なカンカンと首を振るファイトはたまりませんね。
河川内の汽水域であれば、多くの場所で遊べるボトムチヌゲーム、夕涼みがてらの釣りには最適ですので、皆さんもぜひチャレンジしてみて下さい!


【使用タックル】

ロッド・・・バスロッド5.9ftウルトラライト
ライン・・・PE0.6号
リーダー・・・フロロカーボン3号
ルアー・・・黒鯛大将アマジャコ
ジグヘッド・・・AR-リグ5.5g



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