黒田 響

ヒューマンアカデミー福岡校フィッシングカレッジ
トーナメントプロ専攻 二年

ブログ:クロヒビのFishing life!!



《シェルプレートで広がるゲーム性》


 寒さも本格的に入り、九州は稀に見る大寒波が押し寄せた12月終盤。シェルプレートが搭載されたメバペンとガンシップが新しくリリースされるという事で早速釣りに出かけた。

 今までのルアーセレクトはレンジ、シルエット、アクションと様々。私個人はメバルの釣りにおいてカラーやフラッシングを考慮したルアーセレクトがすごく肝心だと考えている。カラーでいえばエギングなどは多種多様なカラーリングがあり、見ているだけで面白い。自然界に存在しないような色が大爆釣を呼び寄せることもある。道中色々と考えながらワクワクして車を進めた。


 最初は何処の港にもあるような防波堤。先端や湾内の幾つかの場所にオレンジの外灯が海中に差し込み、いかにもメバルが潜んでいそうだ。まずはいつものメバペン・メバルからスタート。カラーはシンプルにクリアー系を使った。外灯の光量も直で当たっており、透過性のあるカラーが効くと思ってセレクトした。

 クリアー系は定番でサイズ関係なければサクッと釣れてもいいのだが反応は無い。このポイントはカレントが強く効いており、メバルはそんなに沖までポジションは取らないのだが今日は小潮。満潮からの潮止まりでカレントはたるい感じだ。沖にフルキャストしてメバペンを流すがショートバイトで水面を軽くもじってくるだけで何か違うようだ。実績の高いガンシップのレッドグリッターに変更。水面下50cm程潜らせてストップを入れる。フワフワ〜と浮いてくる時のバイトに集中する。リーリングでバイトすれば巻合わせや軽く軽いフッキングで「乗せる」感じだが、ストップのバイトは「掛けていく」にシフトするのでそう言った為だ。



 レッドグリッターで釣れてくれたが段々スれてきたのかアタリは少なくなってきた。そこでシェルモデルのレッドヘッドにチェンジ。するとまたバイトが戻ってきた。フルキャストして明暗部を釣ったりもするので光量の少ないポイントでもフラッシングしてくれる。トゥイッチによるフラッシングだとアクションによるものでスれるのが早かったりする。

 リトリーブによるフラッシングは効果的な面が多いと感じた。加え、より遠いポジションにいるメバルにも引っ張ってこれる集魚力を体感出来た。試しに湾内で船の下などに付く子メバルにアプローチしてみると反応する個体はメバペンでもガンシップでも多かった。しかし、光量の多いポイントではクリアー系の方がスれるのが遅く、釣れ続ける結果になった。



 同じルアーでもカラーやフラッシングでガラリと釣果が変わってくる。今まで釣れないからと二軍落ちしたルアーなどもあるかもしれない。それはもしやルアーに釣れるべきタイミングがあってその先にカラーセレクトが相まって釣れていたのかもしれない。シェルプレートは今までのオリジナルに加え、更にゲーム性が大きくなり、引き出しが増えた釣行になった。




 今まではナイトゲームについてだがデイゲームでも同じことが言えた。デイでは流石にトップは厳しいのでミノーやシンペン、メタル系の出番となる。ここでは地磯で干潮のタイミングの時だけ入れるポイントに入った。地磯は比較的、防波堤より実績が高い事が多い。人の出入りがあまり無くそもそも知らない人も多い。流れが強くて干潮のタイミングだけ狙えるブレイクラインを攻める事が出来るからだ。


 ここでもガンシップの出番。デイでは特にシェルプレートが生きていた。ナイトゲームと違い、外灯周りや光量は関係ない。シェルのフラッシングが広く魚を呼んでくれる。そもそもデイは見切られてしまう条件は揃っている訳でいかに良いポイントに良いタイミングで入れるかがキーとなる。そこで小さいボディながら飛距離もあってレスポンスの高いガンシップが欠かせない。シェルがなかったガンシップではもう少し強いルアーが欲しいと思っていてかと言って他のルアーに帰ると何か違う気がする事が何度かあった。



 そこで今回のシェルプレート。デイではシェルからスタートして使うことが多くなった。例えそれで釣れなくてもその後のフォローのルアーセレクトが容易になった。フォローではシラスミノーソリッドを使う。ガンシップでは流れに関係無くリップがあるのでカレントを切ってリトリーブしたり、用途が多かった。しかしセレクティブなシーンではナチュラルなアクションが効く。シラスミノーソリッドを潮上にキャストして張らず緩めずにイメージは水平姿勢でフォールさせていくとコンッ!とバイトしてくる。そういったように次のチャンスに繋げやすいと言った意味でもパイロットルアーに最適だった。



 これからのシーズンは産卵を終えてアフターとなってくる。勿論、地域によってはベイトも変わってくる。そしてメバルは春を告げる魚ともいう様にしばらくはメバルのプラグのゲームが楽しめる。春はイカが接岸して産卵もする。早めに産卵したために生まれた子イカがベイトになる地域ではメバペンが独壇場になってくる。そこでもシェルプレートを考慮したエキサイトなゲームが展開出来るだろう。



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