吉川 雄介

湘南方面・東京湾を中心に活動中のシーバスアングラー。
週間つりニュース APC としても活躍。

アツギ・ミュージアム特別企画 ショアでのシーバスフィッシングガイドを実施中
http://www.atsugi-museum.com/



《 真冬のナイトゲームはメバル&カサゴでヒートアップ! 》


 冬場の好ターゲットとして大人気のメバルゲームだが、いざ真剣に狙うとなると意外と難しい。なぜなら天候や海況、潮回り、そして狙う時間帯の潮位やポイント選びで結果が左右されてしまうから・・・。

 私がホームとしている湾奥〜川崎、横浜、三浦エリアでも、夜ならいつでも陸っぱりで釣れるという簡単さは無く、それぞれ釣り場ごとに潮位や潮流の強弱、海況、ストラクチャ―の有無などの条件がある。基本的には天候や海況が穏やかなベタナギの満潮前後が狙い目(時合い)になるケースが多く、実際にメバルも潮位の低下とともに沖の深場へと移動する行動パターンをとっている。よって、釣行時は夕マズメ以降の満潮(高潮位)付近を狙うというのが鉄則となるのだが、私の場合は仕事の都合で高潮位の時間帯になかなか釣行できない。なので、高活性となって広範囲の表層付近で捕食している群れ(時合い)に遭遇出来るチャンスは無く、プラグやワームを使用した横方向のただ巻きの釣り方から、最近はテトラ帯や岸壁などの足下を狙う釣り方が多くなってしまっている。

 果たして港湾部の釣りで、干潮付近はゲームが成立できないのか?ここでは干潮付近の釣りにもかかわらず、なんとわずか1時間半でメバル&カサゴが計38尾の大爆釣となったヒットパターンを報告したい。


 釣り場は横浜エリアの岸壁で、小規模河川の流れ込みやテトラ帯があるメジャーなメバルポイント。岸壁(護岸)は沖のオープンエリアに面しており、強風と荒れには非常に弱い釣り場である。足下の水深は干潮時で2mほどで、潮の透明度の高いこの時期ならライトで照らせばボトムが見えてしまう。照明などの明かりもほとんど無いため、逆に暗いというシチュエーションがメバルなどの警戒心を弱めてくれているようだ。

 基本的には、夜間の満潮前後がこのポイントにおけるヒットチャンス。なので高潮位時はアングラーが多いが、干潮時は時合い終了、そしてメバルも深場に移動したと判断して釣り人も皆無に等しくなる。


 釣行した1月9日の深夜も大潮の干潮付近で、一見すると釣れそうな雰囲気はなし。本来であれば試しに沖の深場にジグヘッドを投げ、ボトム〜中層トレースで無反応であれば、寒いし釣りは30分で終了してしまいそうな状況である。しかし、来たからには居場所とヒットパターンを攻略したい。その思いで昨年12月より通い続け、干潮でもあるタイミングで時合いになることを確信した。

 まずは条件としては、海況が穏やかなこと。強風やウネリ、波っ気がある時は期待できず、干潮から上げ始めて3〜4分までの時間帯にヒットが集中している。不思議なのは上げ潮が効き始める5分以降になると、次第に活性が低くなって釣果が得られなくなる点である。おそらくオープンエリアに面したこの岸壁では、岸壁に沿って流れる潮の速さや、岸壁に当たる潮の強さなどを非常に敏感にとらえているのであろう。メバルたちも安定して定位できなくなるため、この時点で一つ先のブレイクや岸壁のエグレ部分に入り込むのではと、毎回の釣行で痛感している。


 さて、狙い方はジグヘッドタケちゃんにメバ―ム・ピンテールを装着したシェイキングの釣りがヒットパターン。必ず一度ボトムを取り、ジグヘッドの重さが感じられるラインテンションでひたすらチョンチョンチョンチョンチョンチョンッ、とアクションを加え続ける。キモはワンポーズで食わせの「間」を1〜2秒ほど加えてやることで、一瞬のステイやわずかなフォ―ル中、もしくはシェイクを止めて竿先を上方向に聞いてみる状態でもバイトはゴツゴツッと訪れる。

 操作は竿先を水面に近付け、ロッドポジションを固定したら手首だけを使って竿先をわずかに震わす感じになる。竿先の上下幅はわずか5p前後で、ここではロッドを持つ手を海側に構えて際ギリギリをどんどん探り歩いて狙っている。際のボトム付近で誘うとカサゴ、シェイクしながらレンジを40〜70pほど上げてくるとメバルのヒットが集中。サイズ的には15〜20pだが、魚の釣り分けが出来、カラ―やアクションを試せるありがたい実験現場である。


カサゴはボトム付近のシェイクでヒット。

メバルはボトムから40〜70p付近でヒットが集中。


 ちなみに、使用ジグの重さは1.2と1.8gがメーンで、ワームのカラ―はパールホワイトグロー、クリアピンクグロー、チャートルースグロー、アミなどが高実積。グロー系はわずかに光らせる程度が効果的で、ジグヘッド自体のカラ―はホワイトでもシルバーでもいい。メバ−ムのシャッドやミールでも釣れ、際に沿ってボトム付近を横方向にトレースさせてもヒットはしてくる。

 尚、使用ラインは2ポンドのフロロで、ジグヘッドのフックサイズは#10、#8といったところ。メバ―ム・ピンテールはカットする必要はなく、とにかくジグヘッドにまっすぐ装着することを心掛けたい。このような釣りでは、ロッドは高感度でソフトな食い込みを重視したソリッドカーボンティップの使用がお勧めである。


爆釣ルアーは、ジグヘッドタケちゃんと
メバ―ム・ピンテールの組み合わせです。

ワームとジグヘッドは必要最低限な
ものでコンパクトに収納してます。


 足元から水深があれば干潮時でも居着いている可能性があるため、漁港や沖堤、岸壁、磯場など、ホームとしているポイントで改めて是非、挑戦してみて頂きたい。


● 使用タックル

ロッド ベイライナーメタルRF BLM−79UML/RF
リール ソアレBB30 2000HGS
ライン 山豊テグス フロロ メバル2LB
ジグヘッド ジグヘッドタケちゃん 1.2g 1.8g #8,10
ワーム メバ―ム・ピンテール、メバ―ム・シャッドなど チャート、グロー系



[ 戻る ]