『5/17 戸面原ダム釣行』


  池島 竜一(SMITH STAFF)



5月17日

一ヶ月ほど前の釣行では平日釣行ということもあってか私以外のバス釣り客がおらず、湖上を独り占め出来た。さすがにもうそれはないだろうと思いながら再度平日に湖を訪れたところバス釣り客は10人ほど。これがシーズン中の平日の現状であるようだ。
戸面原ダムは小規模なフィールドである上、減水するとさらに湖面は狭くなる。現時点でもバス釣り用のボートは25艇の上限があるが、減水すればそれでも多いと感じるほどだ。

この日は減水が進み、とうとう-3mとなった。戸面原ダムは水位によってバスの着き場が大きく変わる。単純に岸沿いを流しながら撃っていくだけではバスが溜まっている場所を見つけることは難しいだろう。


朝は桟橋で他のアングラーの動向を確認し、他の人が向かわないエリアへと向かった。 この日は新作(シンクスパイダー:発売は未定)のフィールドテストも兼ねている。なるべくプレッシャーの掛かっていない岸沿いのエリアで試したいところ。
最初に入ったエリアではバンク沿いをモッサとシンクスパイダーを早いペースで撃っていく。だがヘラブナのモジリは多いもののバスの気配は一向に感じない。 おかしいと思い岸沿いを偏光グラスで見て周ったが見えバスの姿が皆無。これでは岸沿いで出ないのも当然だった。
立ち木周りをスクイールチャーで攻め、1尾ヒット(バレ)したがたまたまだったようで続くヒットはなかった。


エリア選択自体が違っていると感じ、西側に大きく移動。すると移動途中に岸際が少し騒がしいエリアを発見。近付いて観察してみるとシャローに小バスとブルーギルが集まっていた。
モッサやシンクスパイダーを投げてみるとこれらの毛が気になるようでやたらと小バスがじゃれ付いてくる。だがキーパーサイズが全くいない様子なので深入りはせず。

西側の川筋を遡ってみるも、減水によりあまり上流部まで遡れない。ヘラ釣りの人が川筋に入っていなかったのは幸いだった(減水時は川幅が狭く通れなくなるため)。
おそらく朝イチでインレットを目指したアングラーは複数居たはずだ。にもかかわらず川筋に誰もいない。これが意味するものはこの時点でもおおよそ察しはついた。

インレットの水温は18度台で本湖よりも2度ほど低かった。水は案外濁っている。偏光グラス越しにバスを探すが全くいない。戸面原ダムの川筋は駄目な時はとことん駄目な傾向がある。この日も早々に見切った。


川筋を後にし、メインレイクの岸沿いをエレキで流していくと岸際で定期的にボイルが散発する場所を発見した。
すかさず投げるとバイトが出たが手の平サイズ。どうやらボイルを繰り返しているのもこのサイズらしい。この日の岸際はどうやらキーパーサイズがいないようだ。

となると、キーパーサイズが溜まっているのはやはり沖合だろうと思い、前回入れ喰いとなった2箇所のスポットを回ってみることにした。

1箇所目。前回は水深が2mあったがこの日は減水が進んだため水深が1mしかない。案の定ノーバイト。
その周辺で少しでも水深(2m)があるところを攻めてようやくキーパーサイズをキャッチした時には既に11時を回っていた。その周辺に魚が溜まっていることを期待したが空振りに終わる。

前回入れ喰いだったもう一箇所のスポットに関しては減水によって水深が1m足らずになってしまった。ところによっては偏光グラス越しにボトムがうっすらと見えるほど。当然、バイトなど得られるはずもなかった。

水深的には充分あるワンドのバンク沿いをモッサで攻めるがノンキーパーを2尾釣ったのみ。これでバンク沿いに関しては完全に諦めた。


戸面原ダムはただでさえ魚自体は多い湖である。ましてや限られた水域内のどこかにバスは居る訳だ。 バンク沿いにはキーパーサイズが見当たらず、過去に実績のある沖合のスポットも水深が浅くなって魚が消えてしまった。だとしたら、なおさら湖のどこかにバスはゴッソリと溜まっているはずだ。

私が魚探のGPSにマーキングしてあるスポットというのは真冬の釣りで実績のあるディープのピンスポットばかり。つまり湖流が当たりにくい場所というのがほとんど。 そしてそれを狙っても結果が出ないという事は全く違う条件のディープに魚が居るという事かもしれない。

そこであえて過去の実績場所を捨て、水通しの良いディープを攻めてみる。そしてようやく2箇所でバスの群れが溜まっているスポットを発見した。 しかしこの時既に時間は14:00近い。果たしてここからどこまで一気にまくり上げることが出来るか。


幸いにも2箇所でバスの群れを発見したので、交互に攻めることで適度に場所を休めながら可能な限りバスを抜いていくことを心掛けた。
誤算だったのは思ったほど魚の供給がない場所だったようで、1度釣り切ってしまうと2度目に入った際には魚がほとんど残っておらずバイトが遠のいてしまったことだった。 とはいえもう新しいスポットを探している時間もなく、終了までこのエリアのバスを丁寧に抜いていくことに徹した。


途中、30cm弱のバスを寄せてくる途中で50cmオーバーのバスが追尾してきたため慌ててストライクプロのX-バスターを投げ込むもヒットには持ち込めず。 大型のバスも居るということはわかったが私が釣った中では40cmクラスが最大だった。
数的には何とか18尾まで釣ることが出来たが、この場所のポテンシャルではそれが限界だった。


水位の増減によってバスの付き場がまるっきり変わるリザーバーの釣り。駄目な場所ではまるっきり釣れず、しかし正解を見付けると怒涛の入れ喰いに突入する。
魚の個体数が少な過ぎて釣り方の正解・不正解が判断しにくい昨今において、これだけ明確に答えを示してくれるフィールドは実に貴重だ。


【使用タックル】

 ROD  REEL  LINE  LURE
ツアラーV-SPEC
TVS-61UL/ST
REVO PRM
2000SH
FCスナイパー3lb. AR-Wピンテール2.75インチ、レッグワーム(ダウンショットリグ)
(タングステンシンカー1.5g,タイニースゴイフック#8)
ツアラーV-SPEC
TVS-63L
REVO PRM
2500SH
PE0.8号+リーダーフロロ4lb. モッサ2.2インチ(ノーシンカー)
(がまかつ322#2)



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