清水 隆匡
(スミスフィールドスタッフ)



『熱血ウィンターカップ 試合編 (精進湖)』


 前回のレポートで一ヶ月前のプラクティスの様子をちょこっと紹介させてもらった。
 今回は前日プラクティスと試合の様子をお伝えする予定でいたのだが、金曜日の夜に車が壊れてしまい、前日プラは断念・・・それどころか、出場も危ぶまれてしまった・・・

 なんとか土曜日に知人に軽トラを借りることができ、土曜日の夕方には精進湖入りすることができた。なぜ?前日入り?かとゆうと、前夜にチームメイトの小森嗣彦プロの3度目となるTOP50AOYの祝勝会を兼ねた前夜祭が開催されたためであった。参加者20名ほどで前夜は楽しく過ごすことができた。


 当日、朝の気温はマイナス4度、水温は5度 一ヶ月前から約10度ほど水温は下がっていたが、これは想定内。っとゆうか下がってもらわないとベイトもバスもまとまってくれないので、食わせの釣りが有効ではなくなってしまう。願っていたことであった。

 さて今回は前日プラができなかった為、自分なりの経験からエリア選択を行なった。参加者78名が一斉にスタートを切り、やはり多くのボートが赤池方面の越冬エリアに入って行った。毎年優勝者を出すこのエリア、私も船団覚悟でこのエリアを目指そうかとも思ったが、前日の強風と連日のフィッシングプレッシャーで自分に回ってくる魚が少ないと考え、プレッシャーも赤池ほど強くなく、かつ前日の強風の影響を受けなかった、本湖と赤池の入口にあるワンドに入った。先行者は数艇いたが、自分が入りたかったポジションは空いていた。



 前回のプラクティスではここはさほどベイトもおらず、全く美味しいエリアではなかったが、水温低下で多くのベイトが入っていた。今回のメインベイトは4センチ程度のワカサギであった。
 前回のレポートで述べたように、ベイトのサイズとシルエットが重要になることから今回はそれに合わせてレッグワームのノーシンカーチョイスした。ベイトが思っていたより浅いレンジを回遊していたことと、起伏の激しい溶岩帯での釣りになることで根掛かりを防ぐためである。

 開始そうそうにVスペック/フルソリッドのティップがワカサギが触れたような微かな「プルっ」っというバイトを感じた。んっ?っと思いながらティップで聞いてみると、瞬間的に離してしまった・・・
 再度キャストをするとまた同じバイトを感じた為、一気にラインテンションをフリーにした・・しかし全く動き出さない・・少し時間をおいてから軽くテンションをあてると、また「プルっ」っと反応した。ボートをバスの真上まで進めてそこからフッキングすると、800前後のナイスキーパーをキャッチ!

 その後すぐに全く同じ方法で2本目もキャッチすることができた。どうやら溶岩の隙間に入り込んいる越冬寸前のバスのようだ。しかもバイトもごくごく僅かなバイトで、違和感を感じるとすぐに離してしまう・・これは他の選手達はバイトしている事も感じないまま離されてしまっているだろう・・これはVスペック/フルソリッドの独壇場になると感じた。


 ちょっとここでVスペック TVS-60XUL/FSをご覧になっていない方々へ説明します。持っている方、ご覧になった方はわかると思うが、このFSはヒジョーに細く作られている、これがバスロッド???と思うほど繊細なティップを持っていて、他社にはこれほどのティップを持ったロッドはないであろう。

 イメージとしては、皆さんが持っているジグ用ベイトロッドとライトリグ用のティップを比べると太さは明らかに違うと思います。Vスペック/FSは今主流のライトリグロッドのティップと比べた場合にこれと同じ位の差が出るほど、細く繊細に作られています。私が思うにボートでワカサギ釣りを楽しむ人たちが欲しがると思います(笑)


 今回はそんな繊細なティップをもってしても、極僅かなバイトで、なおかつテンションをかけただけで離してしまう状況であった為、他の選手たちは全く釣れていない状況であった。

 私はこの後コンスタントにバスをキャッチし、デカイ魚にラインブレイクされたもののリミットメイクを達成!近くにいた選手はさぞかし私が上手く見えたと思うが・・・そうではなかった・・・今回はロッドのクォリティーが生んだ釣果であった。

 結果リミットメイクは私一人でウェイト2900gで優勝することが出来ました。これで村野杯時代から通算3勝目!また小森、稲葉、両プロと組んだチーム戦も負けなしの3連勝を達成できた!



 今回は冬のバスフィッシングを20年近く行なってきた経験値と今年発売のVスペックがフルに活躍した試合であった。毎回こんな感じでかみ合ってくれるとうれしいのだが・・・


● タックルデータ

ロッド ツアラーVスペック TVS-60XUL/FS
ライン フロロ3ポンド
ルアー レッグワーム ノーシンカー及び1/64オンスネコリグ(狙う水深によって)



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