『12/10 フィッシングパル佐野釣行』


  池島 竜一(SMITH STAFF)



12月10日 フィッシングパル佐野

 前日の吉羽園釣行に引き続き、二日連続でのバス管理釣り場への釣行となった。ただ、この日は平日。混雑とは無縁なはずで、自分の思い通りのゲームが出来るとなればその結果がどう出るか楽しみにせずにはいられなかった。

 私が現地に到着したのは開場から30分遅れの7時過ぎ。先行している来場者は4人ほどで釣り場はガラ空き。これならば好きな場所を自由に移動しながら釣りが楽しめそうだ。


 前日までは何とポッパーでも釣れていたというが、まずは手堅くシーブリット3.6gをベイトタックルにセットした。そのまま何も考えずシーブリットを岸際に落とすといきなり重い。何と1投目から釣れてしまった。

 同じようにシーブリットを岸際でリフト&フォールさせると次々と湧き出るかのようにバスのヒットが続く。少しヒットが遠のいたらシーブリットのカラーをシルバーからチャートリュースに換えるとまたヒットする。それでヒットが遠のいたらまたシルバーに戻すと再びヒットが続き・・・というエンドレス状態。


 ヒットするのは岸際が圧倒的で、水が濁っているせいで魚の姿を視認することは出来ないものの水深は20cm程度しかない。これだけ浅い場所をメタルバイブで連発させるというのも珍しいケースなのかもしれないが、これもシルエットの小さいシーブリットだからこそ出来る事。

 というのは、その水深ゆえ必然的にリフト幅10cm程度の超ショートストロークのリフト&フォールで釣ることになるのだが、このショートストロークでは一般的な1/4oz以上のメタルバイブではまるで機能しない。シーブリットならば僅か10cm程のリフト幅でもしっかりとバイブレーションを発生させることが出来る。



 朝のうちはメタルバイブのリフト&フォール以外はまるで効かない状況下だったが、9時を過ぎる頃からレティクルシャッドの横引きが効き始めた。朝のうちは水面及び水中にも落ち葉が多く引きにくかったが、やがて風や流れによって落ち葉が風下に吹き溜まるようになり、その後は引き切れるようになった。

 ヒットしてくる魚はメタルバイブで釣れる魚よりも一回り大きいものが多く混ざったのだが、中にはまるでヘラブナかと思えるような超メタボ体型のバスもいて驚かされた。


 巷ではシャッドの速巻きが多用される傾向にあるが、レティクルシャッドは完全にスローリトリーブ向き。その代わり低速域での限界性能を重視した設計となっており、デッドスローで引いてもレスポンス良く泳いでくれる。私がレティクルシャッドを使う際はリールを巻いてルアーを引くよりも、テキサスリグをズル引くようにロッドのストローク幅でスローに引いてくるケースが多い。

 速巻きが効くのかデッドスローが効くのかというのはシャッドへのヒットの出方でおおよそ判断が出来る。ドン!と力強く抑え込まれたり、ガツン!とひったくるようなアタリは魚が魚雷のような勢いでルアーにアタックしている時で、速巻き系のシャッドが効く。逆にジワーッと重みが増す、まるで雑巾を引っ掛けたようなアタリが出る時は魚がその場での居喰い、反転する元気さえもない時で、このような場合はレティクルシャッドのようなデッドスローで引けるものが強い。

 特に、魚自体がルアーを追う力のない厳寒期、そして特にペレット育ちの養殖バスには速巻き系のシャッドプラグよりもデッドスローでしっかりと機能するシャッドプラグの方が向いていると自分は考える。


 昼過ぎになるとようやくソフトベイトでもバイトが出るようになってきた。同じ場所でハードベイトのみで釣りをしているとどうしても場が荒れてしまう傾向があるが、ワームを適時投入していくことでそれをある程度セーブすることが出来る。

 この日はスパイニーシャッド、エコガード社のポークルアー、ゲーリーのオケラをローテーション。いずれもショートダウンショットで使用した。いかんせん時期が時期だけにもっと沖側でヒットが出るだろうと思いきや、この日はダウンショットリグにおいても岸際でのヒットが圧倒的だった。



 この日は最終的に15人ほどの来場者があったがそれでも混雑というにはほど遠く、釣り場内の移動はしやすかった。私も各所を周ってみたのだが魚が溜まっている場所とそうでない場所がやや極端で、結局のところは朝イチから入った場所が一番魚が濃いと判断。午後からはその場所に入り、ルアーローテーションのみで数を伸ばしていく作戦に出た。

 結局、メタルバイブ、シャッド、ダウンショットの3種をひたすらローテーション。その中でもシーブリットのリフト&フォールは夕方になってもその勢いは衰えず、カラーローテーションも織り交ぜてひたすら数を伸ばしていくことが出来た。


 フィッシングパル佐野は数釣り出来る釣り場ということもあって、ここに来る時は必ずカウンターを持参している。この日、最終的には44尾のバスをキャッチ。

 ただ、私が釣っていた場所はあまりにも魚の密度が濃かったようでシーブリットにスレで掛かってしまう魚も少なくなかった。そうしたスレ掛かりも含めて全てラバーネットでランディングしていたわけで、その都度しゃがみ込んでは立っての繰り返しでいささか体が痛くなった。いまどきバスが釣れ過ぎて体が痛くなるなんて場所はここくらいしかないだろう。


 現場スタッフにここ最近の状況を伺ったところ、例年であれば沖目にある地形変化にバスが集結してくる時期なのだが今年はその傾向がさほど見られず、魚の動きが例年と比べて少し異なるとの事。但し、魚のストック量自体は半端ではなく多いそうで、この冬は絶対にいい釣りが出来るはずです!と自信を持って話してくれた。

 さほど状況が良さそうには思えないここ最近でさえ50尾を超える釣果を叩き出すアングラーが毎日のように出ている。魚がより集結したら、特定の釣り方の爆発力が顕著になれば、さらなる釣果も充分に狙えるだろう。自分も近いうちに、また足を運んでしまいそうだ。


【使用タックル】

ロッド ツアラー STC-60TXL
リール ABU REVO LTX-L
ライン FCスナイパー 8lb.
ルアー シーブリット 3.6g

ロッド ツアラー STS-63改
リール ダイワ 2004
ライン FCスナイパー 3lb.
ルアー スパイニーシャッド、オケラ、ポークルアー(ダウンショットリグ) (マスバリ、2gシンカー)

ロッド ツアラー STS-60LR
リール ダイワ 2004
ライン FCスナイパー 3lb.
ルアー レティクルシャッド50SP

偏光グラス α-sight 50 シューティングレッド


● フィッシングパル佐野

ホームページ : http://www.palsano.com/
TEL : 0282−62−1818



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