知られざる製品開発の裏側をお見せします



<、D-コンタクト72開発話>




● 開発背景

 今や渓流での定番品となったオリジナルサイズ50mmの【D-コンタクト】。そして河川の規模や遠方の淵をも射程に捉える【D-コンタクト63】。ダイバー性能をも手に入れた【D-ダイレクト】、そしてサクラマスをメインターゲットとして開発した【D-コンタクト85】。自分の中でのD-シリーズはこれでほぼ完成したかに思えた。

 しかし日本全国津々浦々のアングラー達との交流の中で、従来のD-シリーズで唯一カバーできなかったフィールドがあった。それはサツキマスや、小規模河川の中流域を狙うというもの。そのためのベストサイズを模索し続けた結論、それがD-コンタクト72だったのです。


● 本流域での使用を想定した、D-の血統。

 「D」の血統を引き継ぎ、特に押しの強い本流でのレンジキープ「力」、ウォッブリングによるアピール「力」に重点を置いて開発。

 リップ形状はDコン85で採用している角ばったタイプを継承。水咬みに優れた大きめのリップにより浮き上がる事が無くレンジコントロールを容易にした。さらにリップ厚を薄くすることで泳ぎの立ち上がり、キレのいいウォッブリングを手に入れた。


● 無視することの出来ない、アユの存在

 このサイズのルアーを使ってスーパートラウトを狙う場合、

 “あゆ”

の存在は非常に大きい。そこで72のアユカラーに限り、追い星を大きくし、イエローも強くしてアユを強調した。

 他のサイズのD-コンタクトのアユカラーと比較してみれば、一目瞭然の違いがある。



● フィールドテスト

 2009年6月、最終実釣テストで長良川サツキマスの41cm、利根川2日間で利根鱒48〜36cmの計4本を獲得。湖での実釣テストは行ってはいないが、ロッドワーク、リーリングによるアクションづけに機敏に反応する特性はあらゆるフィールドでのスーパートラウト狙いにジャストサイズの釣れるミノー“Dコンタクト72”の完成を実感した。

 攻撃的なスーパートラウト攻略を目指すアングラーに、ぜひ使って欲しい。





記:平本 仁



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